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「誰もやらないこと」は比較されない

これは、1月25日に開催された新春スペシャル「(無料オンライン)女性のためのキャリアレシピ第4回」のゲストスピーカー、山田美緒さんの言葉だ。

なぜ「自転車で単独アフリカ縦断をやろうと思ったのですか?」という問いに彼女はそう答えました。

高校生のとき、外語大を受験しようとしたとき、「このまま英語を選んだら、競争率が高いし、自分よりももっとできる人がいるし、そこでは勝てない。どうしようかな」と考えていたところ、「インドネシア語とかスワヒリ語を選ぶ人はいないんじゃないか。特にスワヒリ語はほとんど役に立たないわ」と学校の先生がおっしゃったので、「じゃあ、私スワヒリ語をやります!」と選んだそうです。誰も選ばないこと、誰もやろうとしないことをやれば、自分はそこで一番になれる可能性があるし、そこなら自分が面白い存在でいられる(良いネタ)と関西人らしい理由で、言語を選んだそうです。
これは、「ブルーオーシャン戦略」といえます。つまり、ニッチを狙う戦略です。

そこで、アフリカに出会い、数回アフリカに渡航したのですが、なかなか現地の方と触れ合う機会に恵まれず、じゃあ、自転車で旅をしようかと思いついたところ、運動が苦手で自転車に乗り慣れていない彼女は、周りの人たちに「絶対死ぬ」と反対されたそうです。

そこで、「じゃあ、死ぬと思う理由を聞き出し、逆に、死なないようにするにはどうすればいいか?」と一つ一つ対策を練ったという彼女。これは、プロジェクトマネジメント的にいうと、「リスクの洗い出し」作業になります。また、アフリカに行く前に日本でまず自転車旅行を実行してみたのは、「スモールスタート」ですし、メディアを動かして外堀り埋めて、両親を説得したのは、「ステークホルダー・マネジメント」です。

美緒さんのやり方は、ただの思いつきだではなく、非常に戦略的で、「プロジェクトマネジメント」としてゴール達成のために必要なことをやっている、とみることができます。

もちろん、失敗やトラブルはありますが、それでも、「(ゴール達成のために)何とかする」のがプロジェクトマネジメントなのです。

彼女の強さは、「自分がやりたいことのために、周りを動かし、道筋を立てて、実行するという戦略的思考と行動力と交渉力」にあると思います。

さらに、美緒さんは、自分のやりたいことが、社会課題(ルワンダのシングルマザーの雇用創出や子どもの貧困解決)なので、たくさんの共感が得られることをさらにお金というエネルギーを使ったビジネスモデルとして確立させている点が経営者として優れている点だと思いました。

女性のキャリアの選択肢として「経営者」というのもアリだと思いますので、もしあなたがやりたいことが、より大きな目的のためであればあるほど、そのビジョンを周りの方に発信してみると、前に進むためのヒントが得られるかもしれません。

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ゲストスピーカーの山田美緒さん、ファシリテーターの井澤ともひろ、本間りょうこ


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