箱根駅伝からの学び
新年の恒例行事といっても過言ではない「箱根駅伝」。
今年も無事、1月2日、3日に行われた。
箱根駅伝からは毎回多くの勇気と感動を与えられる。今回も本当に多くのドラマがあった(以下、箱根駅伝の結果のネタバレもあります)。
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1 勝負の厳しさ
今大会は、駒澤大学が最終10区で創価大学を抜き、
劇的な幕切れとなった。ラスト3kmは手に汗握る展開だった。
復路の途中時点で、1位だった創価大学と2位だった駒澤大学の差は最大3分以上あった。
もう誰もが決着はついたか、と思った。それくらい創価大学の選手の走りも快調だった。
だけど駒澤大学は諦めなかった。
目の前を追い続け、追い続け、追い続け。
最終10区でついに捉えた。
創価大学の選手が本調子ではなかったのかもしれないが、それでもあの局面でベストパフォーマンスを発揮し、区間賞の走りを見せた駒澤大学の石川選手はすごい。
情報によると石川選手は昨年、最後の競り合いで負けていたらしい。恐らくその悔しさをバネにこの一年走り続けたのだろう。
そうだとしても、この本番で本調子を持ってくる姿は学ぶべきものがある。
それと同時に、改めて「勝負の世界は厳しいな」ということを実感した。
創価大学は往路途中で1位をとった。そこで初の往路優勝を果たした。
復路もトップを走り続けた。しかし、最後に越されてしまった。
シード権争いも同様だ。総合順位10位以内の大学が来年の箱根駅伝の出場権を獲得できるシード権。200km以上を走る中、毎年数秒数分の差で明暗が
分かれてしまう。残酷なものだ。
どうしてもスポットライトは勝者にあたる。それはしょうがない。ただ勝者がいるということは敗者もいる。これがスポーツの世界の厳しさだ。
私も高校まで野球を続けてきて、勝負の世界の厳しさは感じてきた。
勝ちたい人はみんな頑張る、みんな努力する。
自分だけが頑張っているわけではないのも現実だ。
だから結果が出なかったとしても、胸を張って
「自分はやれることをやったのだから、しょうがない」
と言い切れるくらいのこだわりを持ってやっていきたいと感じた。
もしかしたら周りは
「お前のせいじゃないよ」
と言ってくれる。きっと本心で言ってくれてると思うが、言われてる身としては気を使われてるとしか思えない。
ひねくれたやつ、面倒くさいやつかもしれないが、これはしょうがない部分だ。自分を認めてあげられるのは極論、自分しかいない。
辛い話だが、起こってしまった事実を変えることは出来ない。過去に戻ることは出来ない。過去を受けて未来を変えるよう頑張るしかない。
もちろん聞きたくない意見も耳に入ってくるだろう。
それを受け止める部分も多少必要かもしれない。
でも多少だ。全てを真にうける必要はないと思ってる。
結果の部分をいくら言われても、事実として変わらないのだから。
次につながる意見だけ取り入れるくらいの図太さが鍵がもしれない。
これは自分への自戒的な意味も込められている。
2 ディフェンディングチャンピオンの意地
ディフェンディングチャンピオンで、今大会も優勝候補と言われていた青山学院大学が往路12位と出遅れた。
主力の怪我による離脱などもあったが、それはどのチームにもありうることなのでしょうがない部分もある。
復路がどうなるか。個人的にはシード権は確実に取れると思っていたが、8位くらいかな、と思っていた。
それが結果は総合4位。8人抜きだ。
復路にいたっては、全体の1位で復路優勝を果たした。
流石である。
王者としてのプレッシャーはあるはずだ。
メディアの注目度も高い。
普通の大学生だったら浮ついてしまってもおかしくはない。
復路で区間賞があったわけではない。それでも区間2位や3位などでしっかり繋ぎ、復路優勝を果たした。ディフェンディングチャンピオンの意地を感じた。
安定して結果を出し続けることって簡単なことではないはずだ。ましてやメンバーの入れ替わりがある中で。
そんな中でも近年コンスタントに上位をキープし続けている青山学院大学。原監督の手腕もさることながら、チームのいい部分の継承、悪い部分の改善を、上手く行なっている学生さんもすごいと思う。
いい部分の継承だけではいけないはずだ。
現状維持は衰退。周りもどんどんレベルアップしているのだから。
さらに上にいくためには、悪い部分にも目を向ける必要がある。
これは組織として動いていく上で学ぶ部分も多い。
加えて青山学院大学の選手はものすごく楽しそうに走っている印象もある。
もちろん常にではないし、ヘラヘラしているわけではない。
走れている喜びを感じているように見える。
私が大事にしている価値観として
"最初は演じることから始める"
というものがある。
最初から理想を叶えることは難しい。
でも理想に近づけようと演じることは出来る。
そして演じ続ければやがてそれが本質になる。
そこを目指し続けたい。
今年もまた多くのことを箱根駅伝から学んだ。
今後の記事の質向上のための資金として使わせていただきます!