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なぜ女は子供を産むべきなのか?

以前ある女性がなぜ子供を持ちたいかという問いに対して、
多くの女性は子供を産んでいない女の話は聞かないからというようなことを言っていて、妙に納得したことを覚えている。

その女性は、女性向けのビジネスをやっていて、私のようになりたいでしょ商法を売りにしている人だった。
2015年頃はSNSでのビジネスが流行り出して、女性起業家という存在がもてはやされていた頃だった。しがない会社員から今では何億も稼げるようになった女社長がデフォで、仕上げはその過程を本にして出版することがゴールというのが成功のモデルケースだった。

その女性たちは、自由な時間と何でも買える経済力と、信仰してくれる信者の女性たちと、すごい人たちの人脈と、そして愛してくれる恋人か夫の存在が必要不可欠で、そのどれも欠けることなく持っていないといけなかったのだ。

女性たちは全て手に入れたその女性起業家に憧れ、 〇〇さんになりたいです!と思わせ、全て手に入れることこそが成功で正義、だった。
私は当時ネットワークビジネスをやっていたので、同じように全て手に入れる女性に憧れて、こういった女性たちを崇拝していた。
年齢的にも一番ベストな30歳になった頃で、全てを手に入れるのにベストタイミングな時期だった。全て手に入ると信じて疑わない時期で、あの頃はまあ幸せだったなと思う。本当に欲しいのか、自分のことを徹底的に深掘りすることもなく、雰囲気に乗せられて、それが最適、それが正義、それが成功、と思い込んでいたのだ。

だから私はこの時期、子供を産んでいない女を見下していたし、私はそうはならないと思っていた。(今、確実に私はそうなりそう笑)
冒頭のように、私もその時期、ネットワークビジネスのグループの中で、子供を産んでいない女性リーダーに対してビジネスは成功していたけど何となくその女性リーダーの言うことを聞きたくなかったし、彼女があるセミナーで話していたときに、私に人生で絶対達成したいことって何?と質問してきた時に結婚と出産です!(ドヤ顔)と答えてしまったのだ。

私くらい、人と同じことをするのが嫌で、型にはめられた人生を送るのが嫌だと思っている人間ですら、子供を産まないことなどありえないと思っていたのだ。

だから女性起業家の彼女が言った通り、女性にウケたい、女性に憧れられたい、
女性をターゲットにするビジネスをやりたい人は子供を産むべきだと思う。
もちろん、それには子育てを心底楽しんでいる、うまくいっているという
オプションもセットでついてくるので失敗できないし、かなりプロデュース力がいる。だけどうまくいけば多くの女性が信者化してくれるので、美味しい商売だと思う。

じゃあ子供を持てなかった女性は女性向けのビジネスはできないのか?というとそうではない。私のようにもうほぼ無理な年代の女性や、産んだけど子育てがうまくいかなくて絶望している女性、欲しかったけど出来なかった女性など、ニッチなニーズは確実にある。大々的な成功はできないけど、地味に信頼されて濃いファンを作ることができる。だけど、ここで注意して欲しいのは、あくまでも産んだ側の女性に表舞台を譲ることだ。

彼女たちは”全て手に入れた私”を誇りに思っているし、女性ヒエラルキーのトップに立っていると言う自覚があるから、やはり産んでない女が何を言おうと本音では見下しているからだ。だから、あからさまに産まなくても!幸せ!を主張せずに私は産まなかったからすごいよとか、良かったねとか、欲しかったなあくらいは言ってあげる方がいいだろう。

本当に欲しくなくて、望んでなくても、やっぱりあからさまに拒否したり反抗したりすると産んだ女性たちから、この人はないな、と線を引かれてしまう。
明らかに不幸感を出すと負けた感じになるので、相手が気持ちよくなるように、でも子供がいると色々大変でいいことばかりじゃないのよ、と言ってしまいそうになるくらいの優しさで包んであげよう。

今はそうやって直接的に産まないの?とか結婚は?とか聞かないような風潮になっているけれど、既婚者同士や、子持ち同士で集まったときはやっぱり産まないのはダメよね〜と言っているものだ。

もうこれは仕方がないことだから受け入れるしかない。
多分多くの女性たちは若い頃は同じことを思っていたはずだ。

だけど私はどうしても人生で一番自分が達成したいことは性的に満たされること
なので、子供を産むことは最優先ではなかった。もちろん、子供を産んでも性的に満たされることはできる。でもどうしても最優先事項じゃないし、そこまで人生かけて子供を産むことに対して行動できない、それくらいの低い熱量レベルで子供を持つことは私にはできないからだ。

どうしても欲しいものじゃないことに対してそんなにエネルギーをかけられないから、今の私には子供を産むことはあり得ない。

今の私はそう思っている。
でも子供は本当に可愛い。この年末に友人や従兄弟の子供に会って、抱っこして一緒に遊んでとても幸せな気持ちになったし、たった数時間しか過ごしてないのに愛しいと思ったし、子供を産んだ女性は多くの大人を幸せにしてくれるのは紛れもない事実だなと心底実感した。
会うまではお祝いのお金キツいな・・と思ってて、少し消極的だったけど
こんな幸せな気持ちにさせてくれたのだから出して良かったと心底思った。

やっぱり人間にとって自分が心底幸せになることを人生の最優先事項として追求していくことこそいい人生はない、と確信した。




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