クリスマスの小噺(こばなし)
①15年前だったか、お笑い芸人の陣内智則と藤原紀香が結婚して、結婚式を兵庫県神戸市の生田(いくた)神社で挙げたことが話題になった。
二人とも兵庫県の出身だったこともあり、地元の有名な神社で挙式したことから、当時は、二人にあやかって生田神社で挙式するカップルが一時期増えたという。
その後、陣内智則と藤原紀香が別れたのを知っている人は多いだろう。
②私が若いとき付き合っていた彼女が、あるとき、こんなことを言った。
「結婚式は、教会で挙げたいなあ。」
私は、心の中で「えっ?」と思った。口にこそ出さなかったが、「クリスチャンでもないのに?」という思いが私にはあった。
その彼女の一言で、彼女との価値観の違いを認識した。彼女は、ロマンチストだったのだ。
ほどなくして、私は彼女と別れた。
③今年の夏、高校時代の恩師が亡くなった。ガンに冒されて、病院でガンが見つかったときは、すでに手遅れだったという。82才だった。
後日、その恩師の月命日にご自宅を訪問した。
仏壇に手を合わせに行こうと部屋に入ったが、何かがおかしいと気づいた。
後ろから、恩師の奥様が声をかけた。「うちの主人は、神道なのよ。だから、神棚なの。」
奥様に教えられたとおり、仏前とはまた違った作法で、恩師の冥福をお祈りした。
④大学生のとき、サークル活動をしていたとき、たまたまサークルの活動が日曜日に当たった。
そのとき、サークルのメンバーの一人である後輩の女性がこう言った。
「私、クリスチャンなので、日曜日は教会に行かないといけなくて。」
もちろん、快く「ご心配なく、どうぞ行ってきてください。」と答えた。
⑤クリスマスは、キリストの生誕を祝う日だが、キリストの誕生日ではない。
日本では、それにあやかっているのか知らないが、天皇の誕生日は祝日になる。
平成の時代は、今の上皇様が天皇だったわけだが、12月23日が誕生日なので、その日は祝日だった。
だから、私が若い頃は、祝日とイブとクリスマスの3つの楽しみが連日味わえた。しかも、子どもは冬休みだから、もっと大喜びだった。
今は、令和になったので、上皇様の誕生日は祝日ではなくなり、現天皇の誕生日である2月23日が祝日となった。
ただし、昭和天皇の誕生日は、「昭和の日」として今も4月29日は祝日である。(「昭和の日」の前は「みどりの日」になっていたが、5月4日に移された。)
明治天皇の誕生日も祝日であり、11月3日(文化の日)である。
大正天皇の誕生日は、祝日になっていない。
以上、クリスマスの小噺5話をお届けした。
風邪を引かないように、良い聖夜をお過ごしください。
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