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連載小説 SF『マルチバース調整庁SM管理局』

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SF『マルチバース調整庁SM管理局』格納庫 あらすじ 地球の30億ほどある類似マルチバース(並存世界)での実験を管理するオーバーロードによる官庁に、新たな人事発令により管理官が…
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#SF小説

SF『マルチバース調整庁SM管理局』(2)

SF『マルチバース調整庁SM管理局』(2)

[(1)から続く]

「このたび、ソウルメイト(SM)管理局の管理官としての配属となりました、M23943です。よろしくおねがいします」

「わたし、係長補佐のP35445です。よろしくおねがいします。さっそくですが、これ、担当していただく2億5034番目の地球でのソウルメイトの管理のリストと管理マニュアルです。50億ペアが担当になります。残念ながら前任者からの引継ぎはありません」

「あ、引継ぎ

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SF『マルチバース調整庁SM管理局』(3)

SF『マルチバース調整庁SM管理局』(3)

[ (2) からの続き ]

ソウルメイト(SM)管理局の新人管理官のM23943は、分厚いケースファイルを7つの目で高速斜め読みをしていた。

たしかにケース番号12億3242万7号は、いろいろな問題含みのソウルメイト・ペアであった。

有史の記録に残っているところでも、後にシェイクスピアが題材とした14世紀のベローナでの事件を筆頭に、17世紀の江戸時代にも係長補佐が言っていたように、大火事事件

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SF『マルチバース調整庁SM管理局』(4)

SF『マルチバース調整庁SM管理局』(4)

[ (3) からの続き ]

10人ほどの乗客を乗せた惑星クルーズは、3ナノ光年ほどであっという間に宴会会場の近くの車寄せに停止した。

「あーら、遅いわね、あなたたち」

スナックぺこりんと看板がかけられた宴会場のドアをあけて、大柄の中年のオーバーロードがでてくる。

「あ、あなたが新人のMちゃんね。地球マルチバース係長のO39483です。初めまして。今日は、パーティの一日限りのスナックぺこりん

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SF『マルチバース調整庁SM管理局』(7) 完結回

SF『マルチバース調整庁SM管理局』(7) 完結回

(第6話から続く。末尾にマガジンリンク)

裕子は自分が一時的な記憶喪失に陥ったのだと思った。

ダブリンからヒースロー経由でアルゼンチン行きのフライトに乗ったことは覚えていたが、何故ブエノス・アイレスに来たのか、まったく見当がつかなかった。隣席の乗客と会話した記憶が微かにあったが、隣には誰もいなかったという。

とりあえずイミグレを通って入国する。

携帯を見ると、4日後の帰国のフライトが予約し

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