相手の「好きなこと」を知ると、自分の好きも広がる
誰かが語る「好きなこと」を聞くことが好き。
「好きなこと」を語る人の目は輝いていて、私もその好きなことをもっと知りたくなる。他人の好きなことを聞くと、自分では見つけられなかった世界を知ることができる。
最近、興味を持ったのはバレーボールだ。
私にはバレーボールが好きな友達がいる。その友達と会った日が、オリンピックのバレーボールの試合があるときで、すごい熱量で「好き」を語ってくれた。
レシーブが得意な選手が多くて、守りが強いんだよ。今回は守り専門のポジションのリベロは1人しか取らなくて、推しは代表に選ばれなかっただよ。その推しはレシーブだけじゃなくてアタッカーにもトスを上げるセッターみたいな人で...
漫画のハイキューが好きな私は、その選手って「ハイキューでいう西谷みたいだね?」なんて言うと、「そうそうそんな感じ」って、自分のもっている知識で友達の「好き」を理解していく時間も楽しかった。
私自身、スポーツはほとんど見てこなかったし、オリンピックは朝のワイドショーのハイライトで結果を知る、みたいな人だった。
ハイキューは好きだけど、実際競技まで見たいとは思ってこなかった。
そんな私でも、好きを語る友達に影響され、バレーボールが見たくなってきた。
オリンピックの日本とイタリア戦の準々決勝をテレビで見た。
あるひとりの選手に見入ってしまった。
高橋藍選手だ。ワイドショーのハイライトで見る彼は、アタッカーとして活躍しているイメージ。でも、いざ試合を見ると、チームの様子を伺って守りと攻めを使い分けるプレーが印象的だった。
仲間の攻めの調子がいいときは、守りに徹する。相手から強めのアタックが返ってきてもレシーブでセッターに正確に返して、次の攻撃に繋げる。自らアタッカーにトスを上げる場面もあった。
リベロでありセッターでありアタッカー。
こんなに器用に多くの役割をこなせる人がいるんだ、と驚いた。ハイキューで描かれるバレーボールはリアルに存在した。友達がバレーボールに熱狂する理由がわかった気がする。
相手の「好きなこと」を知ると、自分の好きも広がるんだね。
もっとバレーボールの試合が観たくなってきた。
バレーボールが、私の「好き」に加わった。
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