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【ビジネス開発】ジャグリング理論 ー 他部門との仕事の進め方

「ビジネス開発」、という仕事は、契約交渉を進めていく上で、様々なサポート部門と連携していく必要がある職種です。ビジネス開発担当者が連携する部門は、セールスエンジニア部門やセールスファイナンス部門、法務やポリシー、プロダクト開発部門、そして関連部門のステイクホルダー=承認者ら。更に、場合によっては、種々の外部パートナー企業にもサポートを得る必要も発生します。

したがって、ビジネス開発の担当者は、他部門との協業が非常に重要であり、また、そのためのコミュニケーションスキル、は職種に求められる大事なスキルの一つといえます。

が、そんなことは当たり前という声が聞こえます。ビジネス開発に携わる人だけでなく、他の部門とうまく連携すること、協力してもらう事は、あらゆる職種の人に共通する仕事です。

では、「その彼ら、彼女らは、他の誰と協業しているか?」を考えたことがありますか?

ジャグリング

まず、あなたが今、[ ジャグリング] をしていることを想像してみましょう。

今回している、一つ一つの [ ボール] は、ある一つの [ディール]、または [提携契約] を成立させる過程で必要となる、たくさんの [タスク] だと想像してみてください。

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そして、それぞれのタスクというのは、契約に関係する [質問] であったり、[作業依頼] であったり、必要な [ドキュメント] への記入であったり。そしてまた、専門的見地からの [財務分析] 、[調査] 、[ジャッジメント] であったりといった作業です。

ジャグリングでは、複数のボールを二つの手で放り投げながら、ぐるぐると回転させます。つまり、仕事では、複数のタスクを処理しながら、一連のプロジェクト=ディールを成立させようとしています。

さらに、もう一つ想像してみてください。

グループジャグリング

あなたは時々、そのボールのうちの一つ、そしてまた一つを、それぞれ同じようにボールを回している、他の人たちに投げ渡すのです。

なぜならば、関連する専門分野の担当者達や承認者達も、専門職として、同じように、ボール=タスクを回しているのです。

そしてあなたは、またいずれ返してもらうことを念頭に置きながら、ボールを渡す=タスクを振る。つまり、ディールの作業に例えると、

🥎 ある契約書の文言の法的解釈を法務部に依頼する
🥎 マーケティング部に市場に関するデータを収集してもらう
🥎 技術部門にはある重要な機能の外部提供の可否の承認を仰ぐ
🥎 経理に専門家視点から、事業収益モデルを作ってもらう
🥎 関連役員に関連決議事項に関して承認をもらう
・・などなど。

そして、それぞれのタスクに、期待される [成果] と [期限] 、があります。その通りに戻ってくることを期待して、あなたは一旦、そのボールを関連ジャグラーに投げるのです。技術部は赤、経理は黄色、法務は緑、ポリシーは青、などと想像するとイメージし易いです。

その際、「それらの人たちが、どれだけのボールを、誰から預かっているか」、の意識を持つことが重要です。

グループジャグリング(小)

ジャグリングと他部門連携の類似

つまり、経理の人は日々の業務がある中で、こういった個別ディールの相談を受けている。法務の人はもっとやっかいな会社の存続に関わる機密事項でパンパンになってる状態で、あなたの相談を受けている。技術部は来週リリース予定のプロダクトのことで手が回ってない。という状況に置かれている。かもしれない、ということを考えてみてください。

機密事項もありますので、あなたは他部門が抱えるタスクを全て把握できません。しかし、あなたにとってキーとなる部門のキーマンは、あなたにとって重要なように、他の人にとっても頼らざるを得ない重要人物かも知れません。特に本社機能の人たちや上層部の決裁者たちは、日々多くのボール(案件、タスク)を回しており、それはあなたが回しているボールより遥かにに多く、重たいボールを抱えているものです。

経験豊富なビジネスパーソンは、このジャグリングのボールの投げ方、つまりタスクの依頼の仕方が上手です。

いくつかのコツをご紹介します。

ボールをタイミング良く投げる
 期限の直前ではなく、日数的に余裕をもって依頼をする

ボールを優しく投げる
 協業部門の人が状況や案件のことをよく理解した上で作業に入れるよう、十分な説明をしながら依頼をする

ボールを絶対に落とさない
 自分が行うべきタスクは絶対にこぼさない。人にお願いはするけれども自分が依頼を受けたものをこぼしまくる人は、信頼されません。肝心なお願い事をしたときに冷たい対応をされていまいます。

このような ”グループジャグリング” をする、すなわち、他の人たちと協業をすることで、複雑なプロジェクトにおいて、必要なタスクを、必要な期日までに、期待するクオリティで、完了することができるようになります。結果として、より多くのディールやプロジェクトをより短期間で成功に導くことができるのです。

【ジャグリング理論】は、GenZeeの天職、[ビジネス開発] という職業の特徴的な仕事の回し方のGenZeeの独自のイメージ、です。しかし、これはどのような職業にも通用することだと思います。

たくさんのボールを、スムーズに回せるジャグリングの大道芸人にように、たくさんのタスクを、キビキビと取りこぼしなくこなせる、ビジネスパーソンを目指しましょう。

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以上、ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

老兵の 『実戦!キャリアアップ ノート』 ”侍編” でした。

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