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<おすすめ最新刊情報>〜7月小説編①〜

個人的におすすめ小説の最新刊をまとめておりますので参考にしていただければと思います。

「愛が嫌い」町屋 良平 (著)

自分の、ひとつひとつの輪郭がぼやけて、危機感をもてないまま
今日も一日をやり過ごす。就職して恋愛結婚して、その先に何があるだろう。
地震に金融崩壊。カタストロフに満ちた社会で、丁寧な明日をうまく保てない。
ある日、夜の川のたもとで出会った少年。女友達の幼い子ども。
そして舞い込んできたルームメイト。時を重ねて、夜の時間がほどけてゆく。

「ガラスの城壁」神永 学 (著)

中学二年生の悠馬(ゆうま)は、父がネット犯罪に巻き込まれて逮捕されたことがきっかけで、いじめられるようになった。
父の無実が明らかになっても、いじめは続き、学校での居場所はない。
そんな悠馬の唯一の理解者が、転校生の暁斗(あきと)だった。
そして、暁斗は「ハッキングが得意なら、お父さんの事件の真犯人を捕まえることができるんじゃないか」と悠馬に提案する。
二人は事件を調べ始めるが、悠馬たちの行く先々に謎の男たちが現れる。
はたして悠馬は真相にたどり着けるのか!?

「線は、僕を描く」砥上裕將 (著)

美しさに涙あふれる読書体験両親を交通事故で失い、喪失感の中にあった大学生の青山霜介は、アルバイト先の展覧会場で水墨画の巨匠・篠田湖山と出会う。なぜか湖山に気に入られ、その場で内弟子にされてしまう霜介。それに反発した湖山の孫・千瑛は、翌年の「湖山賞」をかけて霜介と勝負すると宣言する。水墨画とは、筆先から生みだされる「線」の芸術。描くのは「命」。はじめての水墨画に戸惑いながらも魅了されていく霜介は、線を描くことで次第に恢復していく。

「生のみ生のままで 上」綿矢りさ (著)

「私たちは、友達じゃない」25歳、夏。恋人と出かけたリゾートで、逢衣(あい)は彼の幼なじみと、その彼女・彩夏(さいか)に出逢う。芸能活動をしているという彩夏は、美しい顔に不遜な態度で、不躾な視線を寄越すばかりだったが、四人で行動するうちに打ち解けてゆく。東京へ帰った後、逢衣は彩夏と急速に親しくなった。やがて恋人との間に結婚の話が出始めるが、ある日とつぜん彩夏から唇を奪われ、「最初からずっと好きだった」と告白される。彼女の肌が、吐息が、唇が、舌が、強烈な引力をもって私を誘う――。綿矢りさ堂々の新境地! 女性同士の鮮烈なる恋愛小説。

「夏の呼吸」藤澤仁 (著), 典樹 (イラスト)

ゲーム業界に入る前に執筆した「夏の呼吸」「雨傘」2作品を収録。21歳の時に手掛けた「夏の呼吸」は、1992年の『中央公論新人賞』の最終候補に選ばれた作品。神奈川県の海沿いを舞台に、少年の心の成長を夏の鮮やかな情景とともに紡ぐ。「雨傘」は、1997年の『すばる文学賞』の三次選考通過作品。1990年代前半のIT業界。主人公のもとに、使用者を認識して発病する奇妙なコンピュータウィルスの駆除依頼が舞い込む。家族に対する心情を描きつつ、上質なエンターテインメント作品としても楽しめる。

「ラストメッセージ」藤田雅史 (著)

天国のあの人にあてた届くはずのないメールに、返信が届いたら・・・
3シーズンに渡り放送中のBSNの人気ラジオドラマシリーズ「ラストメッセージ~天国からの返信~」。
これまで放送された作品群から6篇を厳選し収録した短編小説が誕生。

「御徒町カンタレラ」清野 勝寛 (著)

上野界隈で発生した凄惨な連続殺人事件。それは壮大なテロの陰謀の序曲だった。警視庁へ異動したばかりの緒方平介巡査部長は、ハイテンションの先輩女性警部補と捜査に当たる。警視の娘の女子高生、マッチョな漢、新米の探偵姉妹も加わって、若者たちが下町を疾走し、テロをたくらむ悪と対決する。

「たいせつなあなたへ」西本 惠 (著)

静かに過ごしていたはずの学校生活。
ある日みんなから一目置かれる鬼塚真紀に目をつけられてしまう。
学校に行きづらくなったあかりは、町の鉄工所で働く人々に出会う。
それぞれがもつ過去を知っていくなかで、あかりは学校では知りえなかった考え方や自分の居場所の作り方を学んでいく。

「愛を知らない」一木 けい (著)

高校二年生の橙子はある日クラスメイトのヤマオからの推薦で、合唱コンクールのソロパートを任されることに。当初は反発したものの、練習を進めるにつれ周囲とも次第に打ち解けていく。友人たちは、橙子が時折口走る不思議な言い訳や理解のできない行動に首をかしげていたが、ある事件をきっかけに橙子の抱えていた秘密を知ることになり―。若く力強い魂を描き出した、胸がひりひりするような傑作青春小説。

「図書室」岸 政彦 (著)

四十年前の冬の日、同い年の少年と二人で、私は世界の終わりに立ち会った。定職も貯金もある。一人暮らしだけど不満はない。ただ、近頃は老いを意識することが多い。そして思い出されるのは、小学生の頃に通った、あの古い公民館の小さな図書室――大阪でつましく暮らす中年女性の半生を描いた、温もりと抒情に満ちた三島賞候補作。社会学者の著者が同じ大阪での人生を綴る書下ろしエッセイを併録。


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