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44歳お母ちゃんゼロからのフランス語|「italki」でフランス語会話練習を始める【3年3ヶ月〜】

3人の子供を連れてヨーロッパのフランス語圏に引っ越してきて3年と少し経った頃。2020年秋、COVIDの第二波が押し寄せてくると、お母ちゃんのフランス語学校は再びオンライン授業となり、外に出るのは食品の買い出しくらいで、フランス語を話す機会が滅多にない毎日となりました。それでも、家の下水道の問題やら、子供の怪我やら、子供の先生との個人面談やらと、お母ちゃんのフランス語の出番が時々やってくるのでした。

何しろ、こういう時の「とっさの対応」や「少々難しい説明」になると、本当に、全く、思うように話せません。頭の中では何となくイメージできていても、実際にお母ちゃんの口から出てくるフランス語は、もたもたしていて、ぎこちなく、へなちょこです。要するに、フランス語を話し慣れていないのです。

日々の生活で必要な「その場で話す力」がとにかく弱い。普段は自動的に進んでいくフランス語学校のカリキュラムに乗っかっていますが、語学学校で一通り学んでいても、当たり前のことなのですが、話す練習なしでは、なかなかうまく話せるようにはなりません。

フランス語学校ではCEFR B1後半を学習中ですが、B1のスピーキング能力について、先日こういう説明を聞き、えらく納得しました:

話している相手が親切で辛抱強く、
時間をかけて聞いてくれるのであれば、
基本的なことは通じる。

まさにその通り。このレベルは、通じるも通じないも、相手と場合に大きく依ります。そして、お母ちゃんのレベルのフランス語に根気よく向き合ってくれる人はあまりいないのが現実です。それを踏まえて、フランス語を話す機会が足りない問題をどうするか・・・

ということで、お母ちゃん、毎週30分、「italki」を使って、オンラインのフランス語会話レッスンを始めました。「italki」は、学びたい言語の先生をオンラインで見つけて、サクサクっと予約&支払いができるシステムです。

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必要な時にするするっとやりとりができるように、手持ちのフランス語をもっと上手くやりくりできるようになりたい。これがお母ちゃんの願いです。そのために、会話をうまく取りもってくれる先生を見つけて、定期的にフランス語を使う時間をつくろうと考えました。お金を払うことによって、恥ずかしさも捨てて、気兼ねなくやりたい、というのも本音です。

さて、まずは先生探し。italkiでは、指導資格を持っている「プロの講師」と、資格はないけれど教えたい「コミュニティーチューター」の二種類の先生がいて、フランス語の場合、「プロの講師」にはDELFフランス語検定の試験官やAlliance Françaisの先生もいます。一方「コミュニティーチューター」の背景はいろいろで、レッスン料が安めです。

どんな先生がいるかしらと、まずは無難に、正統派な資格をもった6人のフランス人先生と30分レッスンを試してみました。初対面なので、必然と自己紹介の繰り返しになりますが、それでも毎度緊張で汗びっしょりです。いろんな先生と話してみるのは、実にいい練習です。ただ、ひっかかる点がひとつ。最初に「フランス語学校で文法やテキスト上の学習はやっているので、とにかく会話を練習したい」とお伝えしても、お母ちゃんのしょうもない文法ミスを、その都度会話を止めて直してくださる先生が多いのです。これはたぶん半年後のお母ちゃんに必要な指導で、今の時点では手持ちの言葉を絞り出すのに必死すぎて、会話中の細かい訂正は脳に残りません。

「教えるプロ」であるがために、文法や正しさを修正するために会話をしているようなもので、会話を弾ませて、そこから学ぶことを優先できない先生も少なくありません。でもでもプロだし、試験官だし、経験豊富だし、と思って高めのお値段を払いながらいろいろ試していましたが、「手持ちのフランス語を生かして、するするっとやりとりできるようになりたい」という今のお母ちゃんの目的に対して、先生を選ぶ視点が間違っていたな、とうすうす気付き初めました。

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そこで次は、「コミュニティーチューター」を試してみることに。お一人目は、東京で暮らしている20代半ばのフランス人女性。ジャポンという共通話題があるので話しやすく、気さくな方で気軽で楽しい世間話ができました。ちょっとした修正や、言いたいことが言えない時にちょこっと手助けをしてくれます。といっても、細かい修正が多く入らないので、会話のリズムが崩れません。よし、お母ちゃんが必要な練習にちょっと近づいてきたぞ。

お次は、20代後半のベルギー人女性。オンライで教え始めたばかりとのことでしたが、相手のレベルに合わせた話し方をしてくれ、相手の話に興味をもって聞き入ってくれ、いろんな質問も投げかけてくれます。彼女の柔らかな物腰に助けられながら、たくさん話してみることができました。話すことが目的で、そこにフランス語がついてくる感じです。お母ちゃん、久しぶりに感じた達成感に、ウキウキしました。お値段も「プロの講師」よりも随分とお安いのに、効果は倍(注:お母ちゃんの場合)。純粋に楽しいと思えることや、先生との相性は大事。毎週レッスンをお願いすることにしました。

レッスン中にいろいろとお話を伺ったところ、この女性の母国語はフランス語で、英語も全く問題なく、オランダ語は学校で勉強し、ボーイフレンドがオランダ語圏の方で、今その彼との会話はオランダ語、だそうです。話を聞く限り、決してストイックに勉強と努力を重ねて得たものではなさそうなのですが、英語もとても整っていて、問題なく英語環境に入れるレベルです。

文法も大事だけど、それだけでは話せるようにならない。楽しく使いながら、少しづつ正しい形に修正していくと実用的。ゆっくりでOK、少しづつ慣れていくから大丈夫。と、語学に大切な優しい視点をもっていました。生活の中でいくつかの言語を身につけてきた方は、語学や指導に大切なことも体得しているのかもしれません。

というわけで、英語でも、フランス語でも、何語でも、「話せるようになりたい」と思ったら、オンライン会話ならば、すぐに手軽に始められるのでお勧めです。ちなみに、お母ちゃん、当初は何の共通点もないとちょいと心細いので、「Japan」をキーワードに検索して、日本に住むフランス人とお話したりもしてみました。それもなかなか面白かったです。

最後に。例えば、地図をいくら熱心に読み込んでも、実際にその場所に足を運んでみると違う景色が見えてくるのと同じで、語学も教科やスコアで収まるものではなく、人とのコミュニケーションに使うもの。机上で学んだ分、使わねば。学校でしっかりと英語を学び始める日本の中高生も、学んだ分だけ使ってみてほしいなー٩( 'ω' )و


おまけの一枚:秋にはスーパーで頭と内臓を落としたイワシのフィレが手に入ります。最初はフライにしていましたが、少々面倒なため、パン粉オーブン焼きにしてみたら、楽で美味しかった✌︎('ω')✌︎

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