徒然草とともに 3章 ➄ 57段、58段、59段
57段は、上出来とも思われない和歌を添えた歌物語などを、もちだして論じられてもうんざりする、という説で、素人には、わかりにくいにしても、法師自身は”本意なけれ”と迷惑している話で、すべて、よく通じてもいないことがらについて、物語るのは「かたはらいたく、聞きにくし」と。虫の居どころでも悪かったのかな、と考えてしまう厳しい論議で、当時の都の歌人たちのあいだでは、歌道というものに、ある意味かなり厳密な姿勢が求められていたのであろうと思うような話である。
58段・59段は、仏門