ポルノ映画と侮ること勿れ~「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」
タランティーノのお気に入りの作品とのことで、こちらを鑑賞。
1973年公開「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」
たまーにこうゆう映画も見たくなってしまう(笑)
見た後ほぼ100%後悔すると分かっているのに、見る前の期待感に引きずられて見てしまう。そして、案の定ガッカリするところまで、もうお決まりですな。
そうは言っても、なかなか見るべきところもあり。
主演の池玲子、当時20歳とは思えぬ貫禄。目力が良い。エロだけでなくちゃんと演技もしてるし、殺陣もそれなりにこなす。今日日の20歳のセクシー女優でここまでやる人はいまい。
クライマックスシーンは、まさにタランティーノ好み。途中でなぜか軽快な音楽がオンしてくる。血まみれの半裸の美女が刀を振るうなんて、タランティーノはさぞ興奮したことだろう。
しかもこの池玲子、序盤では全裸で殺陣を振るう。本人もさることながら、周りの共演者たちもさぞ困惑したことだろう。でもこれを真剣にやり遂げる熱量たるや。
このように池玲子のおかげで凡百なカストリ映画に堕さず、ちょいちょい目を瞠るカットもあったりしたのは発見だった。
AV産業がまだない時代、芸能界とポルノとが地続きであったことを思うと池玲子(たち)の存在はこの時代ならではの、特異なものだったのだなとしみじみと思った。
あ、けっこう熱く語ってしまった。。