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【私が病気になるまでの話2】

母の病気を知ったとき、私はとある音楽コンクールの本選を控えていました。
まだまだ子供だった私はショックが強かったのでここで心が折れてしまう、、、かと思いきや、聴きに来てくれる母に最高の演奏を届けるために毎日毎日必死に練習しました。

平日4時間~6時間。休日は11時間。沢山の資料を読んだり、自分が演奏したものを何度も録音してそれを聴いて、自分にダメ出しをして。
最近その楽譜を開いてみたのですが、沢山の書き込みで真っ黒になっていました(苦笑)
テレビを見る時間もゲームをする時間も携帯を触る時間も全てフルートにあてて練習をし、当日に向けて頑張りました。



結果は、本選1位。

高校1年生にも関わらず、先輩やチャレンジし続けてきた他校の3年生を差し置いて頂いた順位。
周りは歓喜と無念の涙で溢れていました。
音楽コンクールの順位発表の瞬間は、受験発表と同じような雰囲気の空間なので、それをイメージしていただけたら良いかと思います。


そして、わたしの結果には母も、先生も泣いて喜んでくれました。
今までコンクールを何度も受けてきて、自分も泣きそうになるほど嬉しい結果は初めてでした。
『心の底から誰かを思って演奏する』ことは沢山の人の心を動かせるんだと始めて実感し、信じられた瞬間でした。
そして、これだけの思いが詰まった演奏をすることは、もう無いと思います。

私がこれだけこのコンクールに力を注いでいたのはもう1つ、理由がありました。
それはまた次回、書きたいと思います。

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