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鉄鋼業界のビジネスモデルと債権保全

 今回は鉄鋼業界のビジネスモデルと債権保全について触れていきます。

こんにちは、佐々木正人です!
是非、最後まで読んで持って帰って下さい!!
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以前、「鉄鋼業」の意外と知らない業界情報を話しましたが、今回はもう少し詳細まで触れています。

<ビジネスモデル>
鉄鋼業のビジネスには、川上・川中・川下の各段階があります。川上では原材料を調達して鋼材(一次製品)を製造し、川中で流通・加工が行われ、川下で需要家に販売されるという感じです。

引用1

引用:リスクモンスター株式会社 
業界レポート 鉄鋼業 2020.02
業界レポート 金属製品製造業 2020.02
https://www.riskmonster.co.jp/study/report/

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鉄鋼業界は、合併・買収のほか事業提携などが世界的にも盛んに行われていて、2000年代前半は、中国における需要増加に伴い、粗鋼生産量は大幅に増加し、中国経済が鉄鋼業界を牽引していました。

しかしながら、中国経済による恩恵は受けていたものの、現在は中国の過度な鉄鋼生産が需給バランスを緩め、アジア全体の鉄鋼価格が下がるなど悪影響も受けています。

また、景気の減退に伴って世界的に建設需要を始め、自動車や家電などあらゆる需要が落ち込んでおり、それに伴って鉄鋼消費量も下がっています。

引用
引用その2

一般社団法人日本鉄鋼連盟
鉄鋼需給の動き』より一部抜粋

更に現在、世の中の流れである、脱炭素社会が追い打ちをかけてます。
鉄鋼の生産には石炭を使用し、大量のCO2を排出しているからですね~。
今後、鉄鋼業界はこのCO2排出量を抑えるための、設備投資の費用が必要となることでしょう。

鉄鋼業界は一時的に厳しい状態を迎えておりますが、与信管理の観点からどうやってリスクヘッジをしたら良いか、簡単にまとめたいと思います!

【鉄鋼業界の事業特性】

①業界の川下における中小規模事業者は、‘需要家’となる業界も限定されるため、建築や自動車、造船などの特定した業界への、依存度が高くなる傾向が有る
②仕入価格が市場価格の変動により大きく変動する
③取引によって異なる価格相場が存在する

中でも、①は結果として、その業界の不況時には、売上が減少するだけではなく、不況の煽りで、売上債権の貸倒れが集中するリスクがあるという事も考えられます。鉄鋼業界は売上債権の回収サイトが長く、上記のビジネスモデルを見ても、売上総利益率が低くなります。

突発的な貸倒れ損失が発生した場合、業界の中でその損失をカバーする取引先を急に探すことは難しく、貸倒れが倒産に直結することも少なくありません。
そこでリスクヘッジの一つに債権保証サービスを利用するという選択肢があります。保証サービスについては以前の記事を参照ください。

貸倒れによる損失は、前述の通り直接的な倒産リスクに繋がるため、コストをかけて債権保全をされている企業が年々増えているように感じます。

大きく3つに区分されている債権保全サービスの中で、鉄鋼業界の企業の多くは、『ファクタリングサービス』を使われることが多い印象です。

『ファクタリングサービス』
売掛債権(売掛金・受取手形)を保証するサービスです。
保証した販売先が倒産した場合は保証範囲内で保証金額が支払われます。
保証引受は10社程度~となるケースが多いです。
保証期間の設定は契約内容にもよりますが、大半が年間契約になります。

・保証対象としたい企業のみを保証できる!
・高額な取引も保証対象とすることができる!

以上の2点がファクタリングサービスのメリットで、鉄鋼業界の「一部業界の取引先に特化する」という商流にも、向いているのでしょう。

また、私がヒアリングしている限り、現在のファクタリングサービスの、
料率は年率で2%から3%程度が多いです。

鉄鋼業界の売上上位先での粗利益率は10%前後のため、保証サービスを利用しても十分に利益が確保できる点でニーズが大きいのでしょうか。

ファクタリングサービスは、保証したい取引先および金額を、事前に複数社ピックアップすることが必要なサービスであることが多く、利用の際は以下の点に注意する必要があります。

・保証対象先でない取引先で倒産が発生した場合は損失となる
・事前に取り決めた金額まで売上が伸びず、無駄掛けになってしまう
(7千万円まで保証したのに、取引金額が3千万円までしかないなど)
☝の場合は4千万円分無駄にコストがかかってしまっています。

折角コストをかけて保証をしているのに、効果が出ないともったいないですよね。費用対効果をよく考え、効果的にサービスを利用しましょう。

海外輸出が多いケースでは、貿易に関わる保険海外向けの輸出債権保証、手形売却による、現金化などでリスクヘッジをするという事も選択肢の一つです。

まだまだ与信管理や債権保全の方法ありますが、
非常に長くなってしまいますので、、、

本日の内容は以上となります。
次回もお楽しみにでは

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