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ストレスを溜めないための整心論〜ビジネスパーソンの日々の再起動18


【私はこんな人】


【前回投稿】


はじめに


アスリートと同じく、ビジネスパーソンにも「心技体」のコンディショニングが大事です。特に、心(心理、気分など)の影響は、技(パフォーマンス、スキル)や、体(身体的な健康)にも影響が出ます。

逆に、技や体が上手く調整できれば、心への好影響を出すことも可能です。

このような好循環を生み出す手法について、自分の心理について考えたり、振り返ったりすることを「整心論」と私は名付けています。

サブタイトルは「再起動」としていますが、調子が悪くなってからの手法だけでなく、普段の活動についてもお伝えし、これまで、バラバラになりがちだった「心理」(心)、「ビジネススキル」(技)、「健康管理」(体)の相互関連をベースに、ビジネスパーソンのパフォーマンスの適正化を図るための情報(=整心論)を、私のリワーク体験や復職後の体験に基づき、お伝えしたいと考えています。

本日は、「認知の偏り」の例のうち、下記⑦から⑩までについて、まとめて、お伝えします。

「認知の偏り」の例
①べき思考
②オールオアナッシング
③極端な一般化
④結論への飛躍
⑤個人化
⑥過剰な拡大解釈
⑦ラベリング
⑧フィルタリング
⑨ポジティブ要素の否定
⑩自分の感情による根拠づけ


「ラベリング」とは


たった一度起きたことや一部の性質によって、自分や他人にネガティブなラベルを貼ってしまうことです。
「極端な一般化」や「過剰な拡大解釈」にも通じる部分があります。

「二度あることは三度ある」とか、「一時が万事」とかいう言い回しがありますが、そのようなものの見方をしているのが、頻繁にあると、ネガティブな感情も頻繁に湧き起こります。

特に、自分の人間性や他人の人間性への決めつけは、やめた方がいいです。

一旦、決めつけてしまうと、中々、他の可能性を探るようにはなりません。

「フィルタリング」とは

良い面には目を向けず、悪い面ばかり見てしまうことです。
人間性、物事の解釈、価値観などは、そもそも多様性があり、一方向からだけでは、判断できないものです。ところが、一方向からしか物事を見ていないと、目にしたものが、自分にとって都合の悪いことだったときに、ネガティブな判断になりがちです。
例えば、自分のことを真面目でつまらない人間だと思い込むことなども含まれます。「真面目でつまらない」ということは、自分自身の受け止め方であって、万人からそのように受け止められるかは、実はわからないものです。「真面目だから信頼できる」という受け止め方もあり得るわけですから。


「ポジティブ要素の否定」とは


物事の解釈を全て悪いほうへ考えてしまうことです。
オールオアナッシングの考えにも通じますが、仕事の達成度が80%だったとき、「80%もできたから、まずまずだ」と思うのか、「100%にならなかったから、大失敗」と思うかでは、気分が大きく異なります。
冷静に考えれば、100%を目指すためにやるべきことは、受け止め方がネガティブな場合も、ポジティブな場合も、変わらないはずです。ネガティブに受け止めたところで、それが100%への近道になるわけではないのです。


「自分の感情による根拠づけ」とは

『不快』『つまらない』等、何でもいいのですが、「自分がそう感じるならば、そのことが事実でなければならない」というような考え方です。
極端な例かもしれませんが、「私がつまらないと思った人物は、信用できない」というようなケースが考えられます。
他人を信用するしないは、勿論、何らかの根拠で判断するわけですが、自分の感情が好ましくないものになったという状況は根拠になり得ません。自分の感情は、他人の人間性とは無関係ですから。

対応方法

これまで、認知の偏りについて、見てきましたが、もうお気づきかもしれませんが、ネガティブな結論は、ほぼ「曖昧な根拠」に基づいています。
根拠というものは、まず事実であるということが必要です。事実というものは、人によって変わる解釈とか判断ではなく、あくまでも事実であるということです。
ところが、ネガティブな感情が沸き起こるときは、ほぼ、根拠が「自分の感情」だったり、「その場の雰囲気」だったりするわけです。
または、判断をするときには、「必ずしもそうとは言えない」というケースをいくつか考える必要があるわけですが、決めつけが激しくて、他の可能性を検討しなくなっています。

ここでも、大事なことは、自分で自分にツッコミを入れてみるということです。何故なら、私のこの投稿を含めて、他人からのツッコミは、受け付けたくないというのが人情だからです。ストレスをマネジメントするためには、自分で自分にツッコミを入れましょう。ただし、それだとどうツッコミを入れてよいか分かりにくいと思われますので、例を挙げてみます。

①その結論は、例外なく、必ずそうなるのでしょうか?(必ずしもそうとは結論づけられない可能性を確認)
②ネガティブな表現をポジティブに言い換えるとしたら、どうなるでしょうか?(リフレーミング)
③客観的な数値に対して、「しか」「も」などの価値判断をつけていたら、外してみてはいかがでしょうか?(「100キロも」「100キロしか」は、単に「100キロ」と言い換える)
④自分の感情以外に、根拠になり得る言葉や行動はないでしょうか?

以上のように考えてみては、いかがでしょうか。気分や感情で出した結論そのものが、常に正しいとは限らないと思える程度の認識ができることが大切です。
あなた自身の行動、客観的な数値等に目を向けることで、それらは可能になります。

本日のまとめ


本日は、認知の偏りのうち、⑦ラベリング、⑧フィルタリング、⑨ポジティブ要素の否定⑩自分の感情による根拠づけ「結論への飛躍」を紹介し、その対処方法を考えてました。

「自分の考えの前提条件や結論を具体化する」のは、これまでご紹介した対応方法と同様のコツです。具体化すれば、自分の出した結論の根拠が曖昧で、「そうとは限らない」と言えるようになります。

できれば、タレントのひろゆきさんが口にする「それって、あなたの感想ですよね」と自分に言えるといいですね。これは、あなたが出した結論は、「事実」ではないという意味でもあります。
是非、ひろゆきさんになったつもりで、自分にツッコミを入れてみてください。あなた自身の行動、客観的な数値等に目を向けることで、それらは可能になります。

本日もやや長い文でしたが、お付き合いいただき、ありがとうございました。

皆さまそれぞれにとっての「最高の日」を過ごせるヒントになれば幸甚です。

また次回以降も、よろしくお願いします。

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