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深読み①対話(ほぼ日糸井・オリラジ中田)編

皆さんおうちでの勉強は集中できますか?
どうも僕は家での勉強が苦手で。
冷蔵庫、テレビのリモコン、観葉植物、読みかけの本、洗濯物。こうした物が目に入ると気が散ってしまって、集中がすぐに切れてしまう傾向があるんです。

家だと静かだから集中できるんじゃないか。という意見を頂いたこともありますが、静かすぎて逆に苦手で…
ぐっと踏み込んだ集中から我に返った時、あまりに静かで落ち着かず、携帯を触ったり、水を飲んだりしてしまって。静かだなー、ということに意識がとられてしまったりするんです。

そんな傾向があるため、カフェで仕事をするのが好きだったりします。周りの人が自由気ままに話しているのが集中を妨げるかと思いきや、全然そんなことはなく。むしろちょっと息詰まった時に、自然と耳に入ってくる周りの人の会話が面白かったりして、息抜きになったりするんですよね。

その話があまりに面白いから、じっと聞いちゃったりなんかして。
ホントに些細な話でもいいんです。子供が通っている野球教室のメンバーがどうとか、老後に通っているテニススクールの遠征費が高すぎて活躍できるのは金持ちだけ、とか。
もちろん内容が興味深いのもあるのですが、その掛け合いややり取りに人間味が表れていて面白いな、と思うのです。

新しいプランに入ってもらおうとする保険営業マンとそれを多様な言い回しで遠ざけるお客さん、人生相談で受けたアドバイスを「でもさ~」といって一向に受け入れない人と良い先輩、話の流れがぶったぎれ続ける女子高生。

こういうのがとっても好きなんです。

だから時間があるとラジオやトーク映像を漁っています。
そして今日はその中から最近拝見してとても興味深かった対談動画を独自の視点と深読みで解説していきます。

深読みがくせになると、雑談がもっと楽しくなるかも。

成り行き任せに話しているだけにも見える話のここだけの深読み、どうぞお楽しみください。

本日ご紹介するのはこちら。

悩める僧侶とお師匠さんの「つい、こんなことしちゃうんです」のお話。
話し手は株式会社ほぼ日の糸井重里さんとオリエンタルラジオの中田さん。サービス精神たっぷりのお二人のキャッチボールに是非ご注目ください。

※登録から1ヶ月間は無料で見れますので、よろしければ一度登録して是非見てみてください(人の話を聞くのが好きな人には特におすすめ)。

まずは一度本編をそのまま見て頂き、その後解説を見ながら深読みするのがオススメです。

保坂嶺太による独自の解説

席に着いたところからぬるっと始まっていきます。
1:19 糸井重里の先制パンチ 
趣味を始めようと思っているというありきたりな話から、一度も立った事のない視点からの話題に大ジャンプ。23年間毎日文章を書き、様々な視点から物事を捉えた経験がある糸井さんだからなせる技。
考え方が違う人同士が話すときの、化学反応がたまりません。

1:40 大人の種まき
大人の余裕ですよね。この回、糸井重里さんが聞き手として中田さんにお話を聞く、という方針があるのですが、質問なんてせずに自分の話をし始める。
よくあるのが最初の雑談をぶった切って、本題に行くケース。
「さて、それで今日のテーマなのですが」と急に緊張感を生ませる会議を何度も見てきました...

そしてこの一見遠回りにも見えるトークが栄養を得て、のちのち実になっていきます。

4:46 中田さんのオープンハートからの糸井さんの大好きツッコミ
ちょっと、この言い方どうですか。すんごいチャーミングですよね。
言葉だけ切り取れば厳しくも見えますが、相手に対する「相変わらずどうしようもねーなー」みたいな感じにたまらなくきゅんとします。
どんな人生を歩めばこんな風に言えるんですかね。

5:38 考える男「中田」だから出せる深い話
自分が病を抱えているという事を俯瞰でとらえた経験があってできる話ですよね。趣味にするのが苦手、という現象は社会に共通している現象なのか、それとも僕にだけおこりうる事象なのか。
中田さんという人はよく考える人です

6:12 話が急に身近になる例え話 からの
7:08 芸術的すぎる導入

ちょっと、導入がなめらかすぎやしませんか!?
多分自分が参加者、ディレクターだとしたら、今までの所、雑談が永遠と続くような気さえするけど、本題にいつ入るかな、と不安も出てくると思うのです。その不安がぐぐっと薄まり、本題に差し迫ることで安心感が生まれてます。

8:10 恋するテーマ発表
自分の大好きな先輩から、このような自分の核心に迫るテーマをプレゼントされたら、誰だって恋に落ちます。73歳のおじさまにキュンです。
しかも、おそらく糸井さんは事前にこんな話ができると良いな、というのを大まかに考えていたうえで、あえて初めは雑談をしつつ、二人で一緒に楽しみながらテーマ発表を迎えさせる。
旅行の行き先提案と同じで、「ドイツ行こう!」といきなり出すのでなく、「ソーセージうまいですよね。ここのビールがこんなにおいしくて。」なんて導入をしてから「ドイツへ行こう」となると、そりゃ楽しみになりますよ。相手が興味を持っている話をする、という所もポイントですね。

大人の余裕がなせる技。糸井さん、カッコいい。

10:33~11:58 可愛く見えちゃう中田の業
この動画を見る前、中田さんはYoutubeで人の為になることを熱く語っている人、人より上の立場に立つことに嬉しさを覚える人、と勝手に思っていました。ですが、このシーンを見て、それもほんの一部でしかないんだな、と実感。
どうしようもねーなー、と中田さんという存在を微笑ましく感じてしまいます。

さらに、11:58あたり、あんなに楽しそうに話していたのに、最後はきっちり質問で終わるのも、真面目な中田さんらしいです。
おちがないまま話し終えてもいいのに、それでもちゃんと相手にパスをしよう、という意識を忘れない。こういう所も中田さんらしくて愛くるしく感じるところです。

12:07 出た!コピーライタ―糸井の必殺技
こういうのって言われた本人の頭にずっと残りますよね。物事を色んな視点から捉え、思わず興味を持ってしまう言葉を考え続けてきた人だからできる技。
表面的なわかりやすい所だけ切り取って「お金を稼ぐことが潜在的に好きなんですね」と言われたら、なんとなく嫌な気分になりませんか。本当にそうならいいですが、今日はバランスを取りたい、という話もありましたからね。

13:14 背景の違う大人との会話ならではの楽しみ
こんな表現できますか…72歳社長、今では100名以上のスタッフを抱え、コピーライターとして名声も手にしている。そんな方のこの謙虚な姿勢に頭があがりません。
また半端という表現を人に対して使うのも糸井さんらしいですよね。単調な会話も様々な言い回しがあると、一種のスパイスとなって楽しさも倍増です。おそらく最近使う機会がめったに減った「半端物」という言葉が身体になじみがあるから出たと思うと、言葉の豊かな先輩方ともっと話したいな、という気にもなってきます。

14:05~15:15 輝いてるよ、中田さん!!
いや~かっこいい!中田さんの持つ「観察力」「解析力」「本質に迫る力」が存分に発揮されていますね。
糸井さんという人を立体的に捉え、きちんと論理だてて話せるのはさすがの中田さん。こういう人にはどんどん複雑な問題にぶつかっていって欲しいですよね。中田さんがジャーナリストとして飛び回るのも見てみたい気がしてきました。
(最後は律儀に質問で終わりますw)

17:20 漏れてるよ、中田さん。
好奇心が、漏れてますね。どこまで意図しているかは分かりませんが、アマルガム、という耳馴染みのない表現をするっと脇に置きながら、独自視点での質問で話を進めていきます。これは学ぼうとする中田さんの姿勢があって初めて出てくる質問ですよね。
ただ世の中が知りたい事を聞く定型的なお話より、こういう熱のこもった質問の方が話す方も楽しいだろうな。

結果、糸井さんの見事な俯瞰により、第一章はおしまいです。


初めて「お話の解説」と銘打ってみたのですが、僕の感想文ですね(´・ω・`; )
ただこーゆー深読みが好きな方と分かち合えたら、これほど嬉しいことはありません。
皆さまの深読みコメントも是非お待ちしております。



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