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すばらしいお母様:「あら!そんなにできたなんてすごい!ほんとに得意だね!!

今日も生徒様(4歳男の子:年中)が授業にきてくれました。

 まだ授業が始まっていない休み時間中から、
「ぼくはね、今日はここまで解きたいんだ!いい?」と
テキストを指さしながら笑顔で聞いてくれます。

 今は元気に進めている様子が頼もしく安心して見ていられますが、習い始めた当初は、お母様と離れたくない気持ちが強くよく大泣きしていました。

 ある夏の暑い日…

「いやだー!」「ママが一緒にいて!」と大泣きしながらやってきました。

お母様は困った表情で「大丈夫!すぐ迎えに来るから!」と、優しくなだめながら玄関のドアを閉めようとしています。

その閉じそうなドアの隙間に、無理やり腕を入れてこじ開け「ママもいて!」と泣いています。

お母様から事前にお話は伺っており、ちょうどお子様が、幼稚園や他の習い事の時も泣いてしまうことが多い時期でした。

私も「みんなと一緒に準備しよう!」と声を掛けながら、
お母様も「みんなももうお勉強してるから、早く準備しようね!」と言い、お子様の手を放してサッと玄関を閉めていかれました。

お母様の姿が見えなくなり、さらに火が付いたように大泣きしています。

4歳の男の子(年中)はどのようなお子様?

初めて塾にいらした時、4歳で年中だった生徒様は自宅で計算を学び始めた時期でした。
人見知りをしていて、初めて塾にいらしたときにもお母様の後ろに隠れていました。
それから6か月経過し、ちょうど小1の2学期以降で習う計算に取り組んでいるところです。
計算力は7か月目、暗算力は5か月目(※1)のレベルに到達しています。

 計算力:7か月目
・3+7+8=
・4+6+5
・19-8=

 暗算力:5か月目
・2+2―1=
・3-2+3=

計算力とは、計算の解き方を知っていること。暗算力は、身につけた計算の解き方を使って暗算で(筆算せず)解けることを指しますが、こういった問題ができるようになります。 

(※1)週に2時間の授業でどんな計算ができるようになるのか
「絶対できる!暗算力一覧表」で、親御さんにお約束しているものです。


「いつもと同じだよ!大丈夫だよ!」
と声を掛けてみましたが、全然泣き止みません。

「今日はママがいないと寂しい日なの?」と聞くと、
「うん!ママに早く迎えに来てほしいの!玄関開けてー!」
と泣きじゃくっています。

少し気持ちが落ち着いてくれたらいいなと思いながら、気さくな感じで質問してみました。

【気を紛らわす!=感情いろいろ作戦!】

です。

「今日は何かいやなことが合ってママのそばにいたいの?」
「ううん。ぼくはママと離れたくないタイプなの!!」
しくしく泣いています。

次は明るく提案してみます!
「そうだったのか。離れたくないタイプなら仕方ないよね。いったん、お水飲んだら?」

お水は飲んでくれたのですが、
「ママを呼んでよぉー!」
半泣きでまだ玄関から離れようとしません。

気を取り直して、次は落ち着いたお勉強モードで話してみます!
「じゃあ早くお迎えにきてもらいたいから、時計の長い針が10のところに来たら終わり!って、いつもみたいに決めちゃおうか」

「ママがいてほしい!」
まだ半泣きで岩のように動こうとしません。

それでもあきらめません!次は泣き落としてみます。
「先生、〇〇くんと一緒に勉強するの楽しみにしてたから、〇〇くんが泣いているの見ると、なんだか先生もすごい悲しくなってくるよ…。」

「…。」
意外にも泣き止んできました。

しかし、なかなか笑顔にはならないので、
今日は質問していくのはあまり合わないかなと思い、
違う方法にしよう…。何がいいかな?と考えているときにちょうど、
〇〇くんが水筒を触りだしました。

【作戦変更=効果音作戦】

水筒のふたを開けたり閉めたりし始めたので、その動作にあわせて「デュクシ!」と効果音を出したら「ふふっ」と笑みがこぼれました。

笑みがこぼれたらもう大丈夫です!

〇〇くんの今日の気持ちの切り替えスイッチは効果音だと分かったので、

〇〇くんが水筒を触ったら「パーン!」と言い、
たたいたら「ドーン!」と言い、動きに合わせていろんな効果音を出すようにしました。

完全に反応して、「アハハ!」と笑い出しました。
〇〇くんが笑い始めると、この効果音と笑い声を聞いた小学校低学年も
「何、おもしろいことしてるの?」と反応しだします。

低学年の生徒様が「なにと戦ってんの?!」と〇〇くんを覗きこみ声を掛け、一緒に楽しそうに話をし始めました。

その間に、勉強道具を机の上にサッと準備しておき、
〇〇くんと小学生に向けて「そろそろ席に座ろうか!」と声を掛けると、

小学生が「こっちでやろうよ!」と、〇〇くんをさりげなくデスクに誘導し
いつもどおり笑顔で話しながら算数のお勉強に入っていきました。

ここからはびっくりするほど元気に大きな声で
「はい!」「この問題一緒にやりたい!」
と、楽しそうに問題を解いていました。

 「あの泣いていた様子は何だったのか…」と思うくらい、すっかり明るく元気になっていました。

結果的に今日も1時間の授業で 40問以上 の計算を解いていました!

授業の後、お母様がお迎えにいらっしゃったので
玄関先でお子様の頑張っていた様子をお伝えしました。

お話しているとお母様を見つけたお子様が駆け寄り、
「おもしろかったよ!ぼくね、計算がね、得意なんだよ!すごいでしょ!」
と、得意げにお母様に話しかけていました。 

お母様も
『あら!そんなにできたなんてすごい!ほんとに得意だね!』

4歳の男の子(年中)のお母様はどのようなお人柄?

お母様は働いており忙しい方です。
体験レッスンの時に
『算数を好きになってほしいです。楽しく学ぶことで好きになると考えています。』
と、算数へのお考えを話してくださいました。

背景には
『私自身があまり算数が得意ではなかったんです。正直自分は算数が楽しくなかったから楽しくやるのが一番大事なのでは?と思っています』
とのことでした。

小学校受験も検討しており、その対策もしながら数字に強くなってほしいということでした。

今日のお子様の授業の様子をお伝えしたところ
『えー!全然元気ですね!先ほどはあんなに泣いてしまって…すみませんでした。玄関を出た後も外で少し様子を聞いていたんですけど、大泣きしていてご迷惑をおかけてしていたのでどうしようかと思いました…。』

とお子様の手をギュッと握りながら伝えてくださいました。

『そしたら今度はこんなに元気になって!笑
授業の後とはいえ、こんな風に大騒ぎしてご迷惑をかけているというのも申し訳ないのですが、でも、あの後こんなに元気になって楽しんでいるのを見て安心しました。』

と伝えてくださいました。

楽しい=計算の仕組みや数字に興味を持つこと!

一般的に楽しいというと
お友達と一緒にいるから楽しい!とか、テーマパークで遊んでいて楽しい!という一過性の楽しさを想像する方が多いのではないかと思います。

しかし
算数や計算のお勉強で「楽しい」という気持ちは
一過性の楽しさとは異なります。

お子様が計算の仕組みや数字に興味を持ち
おもしろいと思うことで楽しくなり学んでいけます

お子様が計算や数に興味を持てるように計算塾が様々な工夫をするのは当たり前です。

そのうえで「計算がおもしろい!だから楽しい!」という気持ちになったお子様がその気持ちを継続できるようにと考え、

お母様が「楽しむ」ことに重点を置いたお声がけをされていることにすばらしいと感じました。


自転車の後ろにあるチャイルドシートに座らせながら、

お母様が『今日も楽しかった?』と聞いています。

「うん!がんばったよ!」

『そっか。よかったね!今日は何をお勉強したの?』

「ぼくね、10のかたまり知ってるよ!6の相手は・・・4!」

「そうだね!あってるね!10のなかまができるようになったんだね。」

お子様の様子を心配したり不安になることがあっても、授業の後に、優しく今日学んだことを聞いたりお話をして
お子様のがんばりを認めている姿がすばらしいと感じました。

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