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負のエネルギーに支配されてどうしていいかわからないとき - はじめに

三月といえば日本では春の足跡が身近に感じられる季節ですが、アメリカ北東部ニューイングランド地方では、まだまだ雪の季節です。とにかく冬が長い!しかし、一面に雪に覆われた白い大地を目の前にすると、ある意味で、心が白いキャンバスに戻されるような気持ちにもなります。大好きな紅茶と焼きたてのバナナケーキをいただくことが多い季節、心を豊かに過ごす時間を大切にしています。

今日は『負のエネエルギー』とは何か、考えていきたいと思います。それをきちんと理解した上で負の連鎖を断ち切るために、さて、どの対策が自分に合っているかな?と模索するきっかけになれば、と願っています。

プロフィールでもご紹介しましたが、私はバツイチのシングルマザー、『夫の家出』で離婚手続きが始まり、小説や映画でしかありえないと思っていた悲劇、地獄を見ました。結婚14年目最後の1年は、私が思っていた夫の人物とは違う人間が現れ、戸惑いました。そもそも楽観的思考で現実認識が甘いからこういう結果になったんだ、と自分を酷く責めました。

凄まじい人生を経験してきた方にはご理解いただけると思いますが、人間、その人にとって予期しない人生を覆すような出来事が発生すると、まずその現状を飲み込むまでに時間がかかり、その間に適当な判断が全くなくなってしまうのです。全くのゼロの判断力です。良し悪しの判断もできないぐらいに。

とにかく負のエネルギーに支配されて、自分の中に住んでいた主『心の主の声』が全く聞こえなくなるのです。ある意味、衝撃が大きすぎて、感情が全く機能しなくなっているのだと思います。まるで、パソコンや携帯がスリープ・モードに切り替わったような感覚です。

そうなると負のエネルギーが、まるでオーケストラの指揮者のように私の心の舞台に堂々と歩いて現れます。ここで笑う! ここで泣く! ここで叫ぶ! とそれぞれの楽器グループにシグナルを送り、負のエネルギーを振りまくります。本来の自分の感情がスリープ・モードで自発的に動くことができないので、指揮者の言われるままにその感情を表に出していたのだと思います。

自分を失う、という心境はこういうことであったか!と今更のように学びました。全く感情が自発的に機能しないのです。そういう方をどこかでお見かけしたことはありませんか。何を話しても反応がイマイチの方。昔は、反応が鈍くて何だかイマイチ、と思っていた方々、内容や程度に差はあるにしよ、感情が麻痺するぐらいの心の傷を負っている方に違いない。人生で地獄を見て、人を見るめがガラリと変わりました。

ちなみに、私は鬱だと思ったので3人の医者にかかりましたが(家庭医、心理学者、精神医学者)、どの医者も私には薬が必要なほど鬱の傾向は見られない、人生の転機にそのような感情になるのは人間としては当たり前、毎日少しでもいいから運動しなさい、と三人揃って同じことを言われまして、抗うつ剤の処方箋を拒否されました。医者によると『自殺願望』さえなければ、抗うつ剤の処方はしたくないそうです。理由は至って簡単。副作用が深刻だからです。だから抗うつ剤に気軽に手を出してはいけない、と3人から説教を受けました。

私は二人の子供を育てなければなりません。その使命があってこそ自殺願望を押し殺してこられたのだと思います。子供がいなかったらどうしたでしょう。飼っている可愛い犬を置いていくわけにはいかない、健全な高齢の母を悲しませるわけにはいかない、大切に育ててくれた両親に申し訳ない…理由が幾つでも湧き出てきます。となると、私の鬱は死にたくなるような鬱ではないのです。

でも辛い時は『死ねば苦しみから解放される』と慰めます。だから死を意識しない日はないのです。

人間として当たり前の反応。

当時、この言葉がずしりと響きました。悲しいから忙しくして気を紛らすのもよし、悲しくてとことん泣くのもよし。まずは「今自分は悲しんでいる」という悲しい現状を素直に受け入れてみること、その現状と正座して向かい合って、目と目を合わせて話し合うこと。そう、負のエネルギーとはないか理解し、なぜ支配されているか現状を考えてみることから始めました。

臭いものに蓋をするのは楽です。ある意味でそれが自己防衛力とも言えます。人によるかもしれませんが、私は臭いものに蓋をするのが苦手です。なぜなら、その厄介な未解決の問題が必ず戻ってくるからです。なぜ戻ってくるかというと、無意識に同じような未解決の問題を引き起こす、自分がいるからです。

負の連鎖に縛られていると感じている方、もしよかったら私の心の旅にお付き合いください。そして少しでも多くのシングルペアレントが希望と笑顔を取り戻し、もう一人の親を失って寂しい思いをしているお子さんたちがもっと笑顔になれますように。


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