見出し画像

写真撮影が目的になるのはもったいない

見渡す限りの文字モジもじMOJI。東京ミッドタウンで開催中の「もじイメージGraphic展」へ行ってきました。

2024年3月10日までやっているようです!

日曜日に行ったからなのか、予想より混雑していました。入場する前に並び、作品を見るために並び、と展示よりも人の多さが気になってしまいます。

時折聞こえる「カシャ」という音。色々な箇所から聞こえてきました。どうやら、スマートフォンのカメラ機能で展示物の写真を撮っているようです。

すると急に、目の前の方がパッとスマホを構え写真を撮り、次の展示物へ移動していきました。

なんだか呆気なく過ぎ去っていく方を目にし「写真を撮ると、見たことになるよね」と思わず隣にいた友人に伝えてしまいます。

確かに、色や形が綺麗なものやユニークなデザインのものもあるので、記念として撮影したい気持ちはわかります。もしかしたら、時間がなくて一旦カメラロールに保存してあとで見返すのかもしれない。

ただ、写真を撮る行為だけで完結してしまったら、展示物を味わった気になるだけです。せっかく展示場まで足を運んだのに、何も心に残っていないのではないか、と感じてしまいました。

いつの頃だったか「勉強で大切だと思った文章にマーカーを引いたら、覚えた気になるだけだ」と本で読んだことがあります。

私はマーカーで引いた箇所に何度か戻り、また読み直す派です。そのため、印となるマーカーはありがたい存在ですが、今回の展示会の写真撮影に通ずるものがあると思いました。

文章でも作品でも、何か一つアクションをとる(写真撮影やマーカーなど)ことで、満足しやすくなる気がします。他にも、専門書を購入しただけで満たされて、内容はまだ読めていない…など。

ただ、こなすだけではなく頭や心を使って味わう、一つひとつの経験を消費するのではなく、自分のものとしてコツコツ蓄えていきたいなと思いました。

そんなことを言っている私ですが、実は展示物の写真を一枚撮っています。本の表紙特集の箇所です。色が綺麗だなと思い、思い出に持って帰りました。

全体はもっと綺麗でしたが、写真に収まらず一部抜粋!


でもまあ、展示物の楽しみ方は人それぞれですからね。私は私の楽しみ方をしたいと思います。




前回のエッセイはこちら。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?