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昨日読んだ小説ログ

⚠️眠いのでだいぶ殴り書き

川上未映子「あなたたちの恋愛は瀕死」
 すごく後味と気味が悪いながらも詩的な文体であるところに川上さんらしさを感じた。

 ざっくり纏めると、醜いとか不細工とかいう言葉を一度も使わずに容姿に恵まれなかった女の人の人生を描いた小説。誰かと性行したいって夢想をずっとするんだけど、処女のまま人生が終わっちゃう話。

 主人公は別に喪女なわけではなく、毎週新作のデパコスを買って毎日丁寧に化粧をしている描写があるところがこの話の後味の悪さを引き立てている。

江國香織の「寝室」
 15歳年下の薬剤師里穂と不倫している男が捨てられるところから始まるが、捨てられた理由が最後1ページで段々明瞭になっていくのが面白い作品。

 「あなたは困った人なのよ」という里穂の言葉の意味を最後の方でようやく理解する主人公、綺麗な終わり方だと思った。

終わりに
 今日は待機時間が多かったため二つ掌編小説を読めたが、私は一つ目の「あなたたちの恋愛は瀕死」の方が好みだった。川上未映子の文章はなんだか眩しくてキラキラしているのにどこか毒がある気がして、それにひどく惹かれるのだ。

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