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rina
2022年5月23日 23:51
不道徳なまま流されたい。絶え間ない時間の上を、揺蕩うように浮かんでいたい。「なんだか眠れない」の模範回答。短くなっていく夜が、私を眠らせない。ほんの少しの体温変化。こんなに慌てて求める何か。掬い上げられた水中の魚。踏み躙られた私の住処。あなたには関係無い。柔らかい肌に重ねていたい。鼓動に時間を合わせたい。内側からリズムを奏でたい。夜は長く移ろい、その間隔に戸惑い、優しくあなたに寄り添い、そん
2021年10月27日 19:25
突き刺す風。鼻を突き抜ける赤の香り。どうしようもなくやることのない日常。鳩を見るばかり。一人の女。たたずむ姿。その俯瞰。視界には彩られた風景。心の中は灰色。目に映る木々の煌めき。影を落とす目。ベンチに腰をかける。バスの手すりを掴む。電車の椅子で微睡む。ベッドの中で彷徨う。焦り。哀しみ。怒り。戸惑い。救済。助けを請う目。固く閉ざされた口元。荒れた肌。乱れる神経。滞りなく進
2021年10月13日 23:18
右を向けばあなた。息を吐けば彼方。夜に響くソナタ。欲に満ちる夜鷹。隣には誰も立っていない。帷には影も這って来ない。季節に沈み込む。素面で踊り狂う。青白く揺蕩う。摩擦なく彷徨う。こっちにおいでとあなたは歌う。音楽になれば良かった。夜が苦にと言って笑った。染まるにはまだ早かった。澱まずに流れたかった。困り顔は柔らかく崩れて。世迷言は堆く積まれて。来ない夜を予め呪って。止り木は空高く