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「 レジェンド・アンド・バタフライ 」の映画情報・評価・感想レビュー

我の強い2人の男女が戦国時代の天下布武に翻弄される。

不器用なボーイ・ミーツ・ガール・ロマンス。

激動の時代を駆け抜ける2人が、1つの夢を目指す壮大な物語に心躍る。

戦国時代劇の合戦や、織田信長の武将史を期待すると失望するだろう。

しかし!

キムタクが苦手でも、合戦モノでなくても本作は楽しめる。

画像の引用元:IMdb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)

レジェンド・アンド・バタフライ

あらすじ

物語の舞台は群雄割拠の戦国乱世。共に敵対関係にあった織田信長と濃姫は政略結婚を機に、天下統一へと突き進む。

公開日

2023年1月27日

原題

THE LEGEND & BUTTERFLY

上映時間

168分

キャスト

  • 大友啓史(監督)

  • 木村拓哉

  • 綾瀬はるか

  • 宮沢氷魚

  • 市川染五郎(8代目)

  • 和田正人

  • 高橋努ほか

予告編

作品評価

  • 映像:4/5

  • 脚本:5/5

  • キャスト:3/5

  • 音楽:4/5

  • リピート度:3/5

  • グロ度:2/5

  • 総合評価:4/5

レジェンド・アンド・バタフライ(登場人物)

織田信長(木村拓哉)

桶狭間の戦いで奇襲作戦を仕掛け、今川義元の首を討ち取る。

その後、勢力を拡大し足利義昭と共に上洛するも、後に義昭を追放。

戦国乱世を生き抜いた天下人であり、自身を「 魔王 」と名乗る。

濃姫 / 帰蝶(綾瀬はるか)

美濃の戦国大名 - 斎藤道三の娘。

信長の正室。

政略結婚で尾張の戦国大名 - 織田信長に嫁ぐ。

織田信秀(本田博太郎)

信長の父。

福富平太郎貞家(伊藤英明)

斎藤道三に仕える家臣。

濃姫の政略結婚により、織田家の家臣となる。

各務野(中谷美紀)

濃姫の筆頭侍女。

明智光秀(宮沢氷魚)

本能寺の変を引き起こした人物。

後に山﨑の戦いにて羽柴秀吉に討ち取られる。

森蘭丸(市川染五郎)

信長の側近、信長の小姓。

本能寺の変で信長と共に討死した。

木下藤吉郎 / 豊臣秀吉(音尾琢真)

織田五大将の1人であり、信長の次に権力を握る。

朝鮮出兵(文禄・慶長の役)にて国内が疲弊、徳川家康の台頭に繋がった。

徳川家康(斎藤工)

徳川幕府 - 初代将軍。

信長の死後、関ヶ原の戦いにて石田三成を破り権力を掌握。

斎藤道三(北大路欣也)

美濃の戦国大名で濃姫の父親。

「 マムシ 」と称され、恐れられていた。

滝川一益(増田修一朗)

織田五大将の1人。

鉄砲の名手。

森可成(武田幸三)

織田家の部将。

槍の名手。

丹羽長秀(橋本じゅん)

織田五大将の1人。

柴田勝家(池内万作)

織田五大将の1人。

猛将として知られる。

林秀貞(本田大輔)

信長幼少期の筆頭家老。

佐久間信盛(浜田学)

織田家の部将。

前田利家(和田正人)

信長に仕える小姓。

信長に「 犬 」と呼ばれている。

加賀百万石の前田家を一代で築き上げた。

池田勝三郎 / 池田恒興(高橋努)

幼少期から信長に仕える小姓。

長谷川橋介(レイニ)

信長に仕える小姓。

蜂屋頼隆(野中隆光)

信長の親衛隊。

黒母衣衆の1人。

すみ(森田想)

濃姫の侍女。

生駒吉乃(見上愛)

信長の側室。

信長との間に子を設けた。

平手政秀(尾美としのり)

信長の教育係。

考察レビュー

賛否両論で否定派は徹底しそうだ。

  1. 深く考察された織田信長のファン。

  2. 《 るろうに剣心 》の大友啓史監督の外連味溢れるアクション時代劇を期待。

はい、この先入観はなしにしましょう!

表層的には福田雄一監督が得意な《 新解釈・日本史 》や《 新解釈・三国志 》をギャグでなく、ロマンス・コメディーにした『 新解釈・信長公記 』とでも言おうか。

NHK大河ドラマで脚本 - 橋田壽賀子の《 おんな太閤記 》的な『 おんな信長公記 』とでも言おうか。

不器用なのは時代的に、女は男の後に立つんだから当然なんて声もありそうだ。

しかし、僕は常々思っている。

男なんて短絡馬鹿だから、女の掌の上で転がされてるのが程よい。

だからこそ、男と女は相手を認め求める想いを...。

たまには素直に認め、言葉で伝えあうべきだと思う。

互いの感謝を忘れずに。

主演は木村拓哉(織田信長)ではなく、綾瀬はるか(帰蝶/濃姫)だと気付かされるだろう。

そんな2人を繋ぐモノが2つある。

1つ目は帰蝶が『 海 』を見て語る夢。

2つ目は信長が帰蝶に買ってあげた『 香炉 』

この2つは大きなキーになる。

『 海 』に繋ぐキーアイテムは安土城の壮大なビジュアル。

ビジュアル的な資料がないため、史実伝承から際限している。

従来のビジュアル以上に下から上に向かう構図で描かれ、荘厳壮大さを演出している。

この上に向かう意図が『 海 』に繋がる。

『 香炉 』は織田信長の逸話として残っている『 三足の蛙香(炉)』だ。

本能寺で明智光秀の強襲を知らせるように、突然鳴き出したとの伝承が残っている。

現存し、本能寺宝物館に所蔵されている。

もう1点の着目点として、明智光秀の謀反の真意だ。

これはボーイ・ミーツ・ボーイとでも、BL的な妄信的激情なのかもしれない。

作中の小さく些細なモノから大きく巨大なモノまで、多様性を纏った『 愛 』が溢れていることに目を向けると、物語は更に深くなるだろう。

本作は壮大なラブ・ストーリーである。

まとめ

本作はシリアスではなく、エンタメとして構築された脚本だ。

シリアスとの対比を絶妙なバランスで監督が纏めたと受け取れる。

だからこそ、気になるのはNHK大河ドラマ《 どうする家康 》

コチラの古沢良太の脚本だ。

戦国時代を見せてくれるのか?

それとも、本作同様にキャラクター・コメディーになるのか?

多いに気になる所存。

続きはこちら。

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