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Poem

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#物書きさんと繋がりたい

PM 6 : 48

PM 6 : 48

すっかり日も落ちて暗くなった夜道を1人、
チョコレート片手に歩く。
生暖かい風に吹かれ少し柔らかいチョコを
頬張る。

見上げると秋の夜空に輝く星。
今日は晴れてたからよく見える。
足元に気をつけていないと時々躓きそうになる。
危ない、危ない。

四方八方から鈴虫やキリギリス、秋の虫の音が
聞こえてくる。
あれ、ついこの前まで蝉が鳴いてたのに。

季節はあっという間に秋。
今月は少し忙しかったから

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水無月の終

水無月の終

雨上がり。

さっきまで降っていた雨が嘘みたいな

綺麗な夕焼け空。

ピンクとも紫とも言えない色の雲と空。

そして虹。

青空で見る虹よりも綺麗で、神秘的だと思った。

もわっとした生暖かい空気と

夕暮れの冷たい空気が

6:4くらいの割合で混ざり合って

私の身体に纏わりつく。

息を吸い込めば

まだ残る雨の匂いと

生き生きとした緑の匂いを感じる。

どれだけたくさん息を吸っても

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書きかけの記憶

書きかけの記憶

1.「空」

私が独りになったあの日は

うざいくらいに空が青かった。

私があなたと出逢ったあの日は

土砂降りの雨だった。

そんな日に出逢ったあなたとは

半年も続かなかった。

すごく、すごく大好きだったのに。

そしてまた独りになったその日は

うざいくらいの青空だった。

…まるであの人と別れて正解だと

言っているように。

2.「言葉の強さ」

言葉は強くて脆い。

たとえどれだけ

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いつかの空

いつかの空

私の真上に広がっている空は
まだ真っ黒に塗られる前の
少し灰色が混ざった水色。

そこに浮かぶ立体感のない月。
まるでシールみたい。

小学生の時に、漢字ドリルや計算ドリルに
頑張った証として貼られる金色のシール。

あれに似てる。

周りの雲は三次元なのに
浮かぶ月は二次元。

無駄にキラキラしてて場違い感が否めない。
何をそんなに目立とうとしてるのさ。

何もしなくたって夜空の主役は月なのに。

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感じるままに。

感じるままに。

1.

冬になると、嫌でも貴方を思い出す。

あの日の想いも、景色も、匂いも

全部が鮮明に浮かび上がる。

二人のカケラを落としてきたこの街の時間は

私を置き去りにして、ちゃんと進んでいる。

あの時見えた貴方の嘘は今も胸に残ったまま。

「本当に…どこまでも最低な男。」

あの時の笑顔の意味が、ようやくわかった

気がした。

2.

才能に努力では追いつけない。

一体誰がこのことに気づい

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