水無月の終
雨上がり。
さっきまで降っていた雨が嘘みたいな
綺麗な夕焼け空。
ピンクとも紫とも言えない色の雲と空。
そして虹。
青空で見る虹よりも綺麗で、神秘的だと思った。
もわっとした生暖かい空気と
夕暮れの冷たい空気が
6:4くらいの割合で混ざり合って
私の身体に纏わりつく。
息を吸い込めば
まだ残る雨の匂いと
生き生きとした緑の匂いを感じる。
どれだけたくさん息を吸っても
吸い足りないような夏の空気だ。
足下を見れば
大人になったばかりのカエルが
私の前を横切っていく。
小さく儚い生命に向かい
"頑張って生きるんだよ"
そう、心の中で唱える。
さっきまで明るかった空が
だんだんと夜に近づいていく。
また、今日が終わる。
またね、六月。
最後に素敵なプレゼントをありがとう。
明日の朝、目覚めたら
きっと何も変わらないと思うけど
一番に言おう。
"久しぶりだね、七月" って。
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