ao__

届いて

ao__

届いて

最近の記事

SUPPRESSION

心の傷やトラウマは、年齢を重ねる度に 時を経る度に癒える物なのでしょうか。 何をそんなに怯える必要があるの? そう言われて答えてみても そんなに昔の話って一言で済まされる 他人からみれば、そんな事で でもそれがいつまでも足枷になっていた 時間が経てば経つほどに、 心の傷が深く脆くなっていくのが 自分でわかる 人に弱みを見せたくなくて、 いつだって自信満々で、強くて、 人前で泣いたりしなかった まだ幼かった10代の頃は、そんな偽りの私

    • 約束事

      幸せの絶頂期、 そんな時に頭に過る過去の記憶 新しい幸せを掴んで、過去から離れ これからだという時に あなたはいつも私の前に現れた “僕は今もここにいるよ”って どこか寂しげな表情を向けて微笑んだ もう、戻れないと戻らないと お互いに誓った過去 もう二度と交わらないどこかで 幸せになりましょうと 約束したあの言葉が 長い月日を経た今は、 呪いのようになっているのかもしれない

      • 花占い

        偽りの愛が終わって 新しい春が訪れた 新しい風が私の髪を靡かせて 私は君の頬にてを当てる "僕と幸せになりましょう"と 君が囁いて 私はそれに頷いた

        • 純愛

          君は私の手を優しく握って、 “君はずっと大人だね”って微笑んだ 苦いままのコーヒーに口をつける私と ミルクが入った甘いコーヒーに口をつけた君 タバコは苦手だって笑って見ている君と その横でタバコに火をつける私 いつだって無邪気に話す君と、 それをただ微笑んで聞いている私 君はそんな私の髪に触れて “僕たちは、とても似ているね”って呟いた 私の身体を抱き寄せて 君は、“僕と結婚しよう”と続けた 椅子に座る私の前

        SUPPRESSION

          maze

          たまに自暴自棄になって、 全てがどうでもよくなる時がある 例えば、今日 私がいなくなったとして あの人は私を想い悲しんでくれるのか あの人は私を想い泣いてくれるのか あの人は私がいなくなっても 思い続けてくれるのか そんな事ばかり考えてしまう日がある どれだけ年齢を重ねても 心だけはずっと変えられずにいる私と 周りはとても大人に見えて 私は私自身に劣等感を感じる。 どれだけ落ち着いてみせても、 どれだけ大人ぶってみせても、 私は私で

          私は本当に残酷な人間だ どれだけ愛情を注がれて どれだけ自由を与えられて こんなにも私だけだと 見てくれている人がいても 私はそれを不自由に感じる 自分から導いた安定さを 一瞬にして壊そうとする 浮ついた愛情と 不安定なひとに惹かれ 私は一つ、またひとつと、 過ちを犯す そしていつかその全てを あなたのせいだと吐き出して ここを逃げるのだろう

          強迫観念

          不確かな何かで彩られたこの世界で 私は必死に正解を探した 頭の中でぐるぐると過ぎる思考が 私の思想そのものが 全て正しくも思えた こんな事もできない人はあり得ない こんな言葉を言う人は信用に値しない そんな生き方は幸せにならない そうやって周りに押し付けていた 言葉にしない圧で訴えた 周りは口を揃えて言った "君の正しさは君だけのものだ" "周りに期待するな" "その完璧は、他人にとっての 幸せと繋がらない" 違う...人に期待なんてしていない 自分の思

          強迫観念

          退屈な僕

          呼吸が乱れて 視界が白くなって 頭の中にいろんな過去が フラッシュバックして 吐き気がして 涙が次々と溢れていく。 唐突にやってくるこの病を、 僕はいつか乗り越えなければならない あぁ、、、苦しい あぁ、、助けてほしい 何が辛いのか、僕はわからないんだ。 僕は、人より心が弱いだけなのかい 僕は、意気地なしなだけかい 僕は、身体すらも弱いのかい 僕は、ぼくは..... そんなにも駄目な人間なのかい 誰か、僕を守ってよ。

          退屈な僕

          恋泥棒

          あなたから私に触れてきて 私はその手を握った あなたには恋していた人がいて あなたは私を愛した あなたは彼女との明日を見て あなたは私との未来を見た 私はあなたを抱きしめて もう幸せだと呟いた あなたは彼女の手を離して 君を永遠に守ると約束した そんな誰かのあなたを 私は独り占めする

          恋泥棒

          カルマ

          何も感じられなくなった 僕の心はもう、空っぽだ 痛かった傷口は、傷が塞がらなくも 痛みすら感じられなくなり あんなに、流した涙は ずっと前に枯れ果てた 助けを求めた僕の右手は とっくに切り落として 色がついたこの景色は もう色を持たない ああ、僕は、 この世界の一員なのだろうか いつしか人の目線すら 浴びなくなった 僕は言葉すら忘れていく 僕の声は今も出るのだろうか 僕は生きているのだろうか そう思わずにはいられない 僕の脳はきっと腐っている

          カルマ

          spring

          春を待つ 好きだった人との別れは辛く儚く とてつもなく一瞬だ とても好きだった人との 遠距離恋愛はたったの3年で その時間で、私たちはなにを 埋め合ったのでしょう あの人とのたった一つの約束事は "結婚は絶対にしないこと" 月に一度だけ送り合う手紙には どれだけの想いが 込められていたのでしょうか 探り合った淡い初恋 背伸びした純愛 ドラマのような物語は 私たちには存在しなかったけれど 近づけない愛しいひとが 恋しかった 別れの原因はとても単純で "結

          罪の共有

          あなたの手に触れて 温もりを感じて 愛が伝わった あなたの体に触れて この手でその傷口を 塞ごうとした あなたの心臓の音を聞いて あなたとの未来を見た あなたの足元を見て、 厳重に繋がれた鎖に気づいた 私はこのままこの場所で あなたと鎖で繋がれ幽閉されましょう 永遠に

          罪の共有

          shortage

          “ママ、このぬいぐるみ欲しいの” 透明のガラスの中にディスプレイされた 真っ白なクマのぬいぐるみ それを指さした、幼かった私は 必死に母親に縋った “ママ、あそこいきたいの” “ママ、聞いてっ” 母は、そう得意げに話す私の顔を しっかり見て微笑んだ。 優しい温もりの感じるその手がいつも 私をしっかり握っていて 私も優しく握り返す “ママ!!聞いて” “ママ!!” “ママ…” ねぇ、ママ‥私を見て いつからだろうか あんなに優しくニコっと 笑い返してくれ

          shortage

          恋煩い

          君と出会って 正しく有りたいと思ったんだ 君の辿る道を、付いていこうとした 君は、正しく微笑むから 僕は張り裂けそうな鼓動を必死に隠した 君は、その小さな体で僕にハグをして “また、会いましょう” 涙ぐみながら、そう囁いた 僕はそんな君の後ろ姿を見ながらホッとする あの日、僕の傷を見て、怯えなかったのは 唯一君だけで 僕が目を瞑った後、その傷に手を当てて 優しく撫でたのは君だけで だけど、君といると僕は息が詰まる それでも、確かに、僕は たまらなく君が愛

          恋煩い

          イノセント

          君は、僕を美しいという 僕のしてきた罪や言葉すら 見て見ぬふりをし、目を逸らした 君は、心に蓋をするかのように 僕に触れてこなくなる そして、僕を視界から消し去った それでも、 ここから抜け出せる幻覚を見せた君が わずかな希望だった 君の見ていた世界を見てみたい 君も僕の見えている世界を見たいと言ったから 僕の作り上げた居場所を見せてあげるんだ 見なくていい、そんな世界を君だけに 君は、そこに何が見えた? 君は、何を感じた? 君は、何をなくした? 君の瞳から流

          イノセント

          ギルティ

          私の愛した人は、深い、深い底にいました とても、冷たくて とても、温かくて とても、残酷な人でした それでも、あなたからもらった 溢れるほどの言葉は忘れられないものです 世界の普通が分からないと嘆いていた 僕のしてきたことを間違いだと言われても 理解できずにいたと話した 僕は、みんなの言う普通を 何一つ出来なかったと話した “正解は、なんなの?僕に教えて欲しい” そう、泣きながら何度も私に縋った “君は、みんなが言う普通の存在なの?” その壊れた身体を抱きし

          ギルティ