見出し画像

イノセント


君は、僕を美しいという

僕のしてきた罪や言葉すら
見て見ぬふりをし、目を逸らした

君は、心に蓋をするかのように
僕に触れてこなくなる

そして、僕を視界から消し去った

それでも、
ここから抜け出せる幻覚を見せた君が
わずかな希望だった


君の見ていた世界を見てみたい
君も僕の見えている世界を見たいと言ったから

僕の作り上げた居場所を見せてあげるんだ
見なくていい、そんな世界を君だけに

君は、そこに何が見えた?
君は、何を感じた?
君は、何をなくした?

君の瞳から流れる涙はいつだって正直だ

怖いとも、苦しいとも口にできない君は美しい
こんな僕にすら縋る君は美しい

ただ、そんな君を見ても
悲しくとも切なくともならない
僕が憎くてたまらない


僕は君と一緒にいたかった

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?