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カウンセラーの「聴く力」を読んで。

今日は、菅野泰蔵先生著の

正式名称、

コミュニケーションを円滑にする「アクティブ・リスニング」のすすめ

カウンセラーの「聴く力」 

夏の読書感想文を記事にさせていただきます。


菅野泰蔵先生を知るキッカケ

私が、菅野泰蔵先生を知るキッカケとなったのが、大学生の時でした。

私は、経済学部だったのですが、あまり経済学部の専門科目にほとんど興味を持てなかったので、最低限度の単位を取得して、当時は、自然環境、福祉、食育、心理学などの講義を受講していました。
(恥ずかしい話、経済学部なのに、簿記2級試験は落ちて、福祉住環境コーディネーター2級の試験は合格するというくらい、他の分野にとてもとても興味がありました。)

その中でも、特に心理学はとても興味がある学問で、色々講義を受講いたしました。いつくかの心理学の講義の中に、児童心理学という講義があり、受講いたしました。

すみません………教授の名前は忘れてしまいました。


講義を進めていくうちに、最後に論文の課題が出ました。


タイトルは

「思いやりのある子供を育てるには」をテーマとしたものでした。


正直、うーん難しいテーマだなぁと思いました。


そのあと、大学の図書館に行き、心理学の本を探していたところ、テーマと関係ないタイトル、菅野泰蔵先生著の「カウンセリング解体新書」という本でした。
(すみません…中身はもう全く覚えてないですので、今度もう一度読んでみようと思います。)


ただ、菅野泰蔵先生の本は当時の自分はおもしろいと感じたので、もう一つ
「上手に「気持ち」を伝える技術」を読んで、これで論文イケると、確信というかなんとなく思い、結果的に論文を出すことができ、単位を取ることができました。
(今回は、カウンセラーの「聴く力」の感想文なので、内容は書きませんが、今回の本と「上手に「気持ち」を伝える技術」は、類似する部分もあるので、続けて読むのもいいかもしれません。)


では、遅くなりましたが、感想を書いていこうと思います。


カウンセラーとは

今回の本の初版は、2009年9月なので、約12年前のものとなります。 

菅野泰蔵先生は、東京カウンセリングセンターの所長をされています。
(今も現役だと思いますが、調べましたが分かりませんでした。)

カウンセラーの先生のため、当然相手の悩みを聴くことが前提となり、そのうえで、その悩みを解決していくお仕事です。

そういう意味では、聴くプロフェッショナルとなるわけです。


カウンセラーの「聴く力」はじめ

本の内容に関して話していくと、まずは人は相手の話を聴くことは大切なことであることは分かっているが、実際にはほとんどの人が相手の話を聞いていないという現状である。そして、すべてのストレスは、人間関係に通ずるということである。
(この世に、自分一人なら、ストレスはないでしょうね。(笑))


第1章 リスニング「聴く」ことの再考

相手との会話を面白くするのも、つまらなくするのも、自分次第のところがあるのではないかということである。聴き方次第で相手の話は、面白くもつまらなくなるのかもしれない。
(色々な分野でも、言われていることであるが、例え世界は変わらなくても、自分は今から変わることができる。相手を批判したり、比べたりすることよりも、自分のマインドをまるごとひっくり返すくらい、おもいっきり変えた方がいいと思います。本当は相手のことを気にしないがベストですけどね。)

聞くと聴くは同じ発音であるが、実は意味は違う。簡単に言えば、聞くは受け身、聴くは能動的、又は積極的な意味をもつ。
(相手の話を聴くのに、積極性が必要なのかと疑問に思うだろうが、もちろん親や兄弟、親戚、親友など、ある程度相手のことを理解している距離間であれば、別であるが、他人や知り合いなど、ほとんど相手のことを知らない相手ほど、この聴くことの重要性が増してくる。)

ここでは、アクティブリスニングという表現をして、熱心に耳を傾ける聴き方を持ちつつ、さらに積極的に、人の話を聴こうとする聴き方のことである。
(あくまで、相手がひかない程度に、相手の言葉をキャッチボールじゃないけど、会話が続くように、疑問に思ったことをガンガン聴いちゃう。)

ロールテイキングとは、心理学用語の一つで、そのまま訳すると「相手の役割を取得すること」→相手の立場に立つ ということになる。
(そこまでする必要あるのかと思われるかもしれないけど、これをみんなしないから、自分も相手も関係も何もかもうまくいかないわけですよ。)

コミュニケーションには、完璧な正解というものはないということであり、私たちはみな、自分を取り巻く人間関係を楽しいものにしたいと願っているはずであり、生産的なもの、クリエイティブなものにしていきたいと思うので、聴き方を吟味する必要がある。
(テストなら、答えがあるだろうけど、人によっては、この言葉が必ず届くわけじゃないし、伝わるわけでもない。ただ少しでも、近づいてうまくいくために、聴き方を意識するということですね。)


第2章 リスニングを学ぶ

会話の予測ということ。ここからは相手の話を聴いている前提で進んでいく。会話ではテンポやオチ、ボケなどがあり、話の流れで、次がどのような展開になるかを予測していく。
(これは、人によりけりですが、そのまま出来事を話す人と少し話を盛ったりして、面白くしたり、以外の展開になったりと、そこを引き出すのも聴く力とも言えますね。)


第3章 相手の話を受け止める

前半の部分はさておき、聴くという行為は、聴覚だけではなく、全身で受け止めてもいるということ、私たちの身体性をフル稼働して相手の話を受け止めていくと行為である。
(言葉で説明するのは、難しい。もちろん聴くのは、耳であるのは変わりないが、相手の目を見たり、相槌をしたり、声で返したりなどを含めて、聴くという行動には、全身が連動していることだと思います。)


第4章 応答の基本

ここでは、相手の話を聴いたうえでのこちらのリアクションについてである。会話とは、それぞれの話が行き交う場であるとともに、それぞれの声が行き交う場である。アクティブリスニングでは、まず声を重要なものとみなすからである。
(一番基本のリアクションは、相槌になり、それもワンパターンではなく、その時の状況により、臨機応変に相槌をし、身振り手振りを動かしたり、声質を変えたり、言葉を意識したりする。)


第5章 訊くこと、問うこと

ここからは、応用になっていきます。ただ、延々と聴くのではなく、どこかで攻守の交代ということである。
(ただ、勘違いしてはいけないのは、あくまでも相手のテーマにそって、相手の話をさらに深く追求する、深堀りするという意味であり、聴いてる方の人の話になったり、話題を変えるということでない。)
(ちなみに、ここでは菅野泰蔵先生は、初対面の相手に、悩みの相談を誰かにしたか、その悩みをどのくらい真剣に悩んでいるかの2点確認するそうです。その答えは、本を読んでみてください。)


第6章 質問力を身につける

カウンセラーは、自分の経験に基づいてあろうことを言うのではなく、あくまで、答えを知る由もないので、本人が導きだすものである。
(私個人、ここがカウンセラーの人の、2極化に分かれているのではないかと思う。カウンセラーが答えを言ってしまって、それで終わりにしてしまうこともできるだろうが、最後の最後は、本人に答えというか決断してもらうのが、正しいというか素晴らしい考えであり、本人も心の底から頷けると思う。)

究極はブレーンストーミングといって、出てきた意見には絶対に異論を唱えないということである。
(素晴らしい考えであり、全ての人がこうであってほしいと心から思う。それと自分自身も相手に対して、そうならないようにしなければいけないと自覚したところである。)


第7章 質問の工夫

質問の原則は、自分視点ではなく、こちらから関心をよせていく姿勢が大事である。質問のリソースはつねに相手の話にあるということ、これが質門会話の大原則である。
(相手の話の最も相手で興味や関心があることを相手が訊いてほしいように、質問を考える、そして、その会話が続くように、相手の話にタイミングや適度に反応し、より一層会話が盛り上がるように質問であり、言葉を選ぶということである。)


読み終わって

カウンセラーの先生なので、実践というか現場の場数は、一般人には到底及ばないカウンセリングだと思うが、普段の日常会話だと考えると、みんな平等である。

聴くことの大事さは、菅野泰蔵先生著の「上手に「気持ち」を伝える」を読んだ時に、理解して意識して生きてきましたが、やっぱり会話をする、相手を知る、相手の立場にたつ、ここにたどり着くには、聴くリアクションであり、質問能力が必要であり、何より練習であり、意識するということの大切さである。

ただ、相手が主役であるということが大前提であり、そのための会話を成り立たせる難しさ、そのための相手との距離感、信頼感が必然であり、相手のことを想うのではなく、立場にたつというこの状態まで、積極的に活動的に、飛び込んでいく強引さをいかに自然にできるかである。



そうできるようになることで、相手からの信用を手に入れ、グッと距離が縮まり、互いに素晴らしい存在となり、長く続くかけがいのない関係が生まれる。それが私がこの本を読んで学んだことです。

ありがとうございました。


#夏の読書感想文


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