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【簡単あらすじ】黒猫の小夜曲(微ネタバレ)【知念実希人/光文社文庫】

人間から「死神」とも呼ばれる霊的存在は、「我が主様」の命令を受け、黒猫として人間界に降臨した。

クロと名付けられた霊的存在は、日光浴をし・カリカリを食べ・猫の集会に顔を出しつつ、「各地縛霊を未練から解き放つ」という使命のために行動する。



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『はじめに』
今年は暖冬と言われていますが、突然雪が降ったりポカポカ陽気になったりと、体調を崩しやすい日が続いております。しかし、部屋で読書に勤しむことはそういった外の気候が全く関係ありませんので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいたりした本の感想を書こうと思います。
このレビューを読んだことで、作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。

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ある霊的存在(人間は彼らを「死神」と呼んだりもする)は、自身の「上司」や「我が主様」からの命令で、黒猫の見た目で人間界に降臨した。

しかし、降臨した場所がカラスの巣の真上であり、さらに初めて得た肉体の感触に慣れずパニックに陥ったため、カラスの巣で大暴れしてしまい、二羽のカラスに追い回されてしまう。

追い詰められ、このままではカラスに殺られてしまう、と感じたその時、ある地縛霊からの指示に従ったことで何とか一命をとりとめる。

その後、地縛霊の提案に乗り、付近で昏睡状態となっていた女性の肉体に地縛霊の魂を間借りさせ、自身は「クロ」という名と本拠地を得ることが出来、それ以降地縛霊の未練を解決する活動を行うようになる。

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以前レビューしました、優しい死神の飼い方


の続編になります。

今回の主人公は、前作の主人公・ゴールデンレトリーバー・レオに「推薦」された霊的存在です。

地上へ降臨直後は、レオと同じように命が危険にさらされる状態でしたが、地上に慣れてからは、ある女性の肉体を間借りしている地縛霊「麻矢」とともに、少しずつ地縛霊たちの未練を断ち切る活動が軌道に乗ります。

しかし、クロたちが未練を断ち切ろうとしている地縛霊たちには、ある共通点があり、ある事件に繋がっていきます…

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前作よりもミステリー要素が強い本作。

少しずつ人間色に染まっていくクロや、未練となってはいるものの、各「地縛霊」たちのストーリーが魅力的な一作です。

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