medium霊媒探偵城塚翡翠(微ネタバレ|あらすじ)【相沢沙呼/講談社文庫】
死者が視える霊媒師・城塚翡翠と、推理作家の香月史郎。
心霊と論理という相反する事象を組み合わせ真実を導き出す二人は、「香月の大学時代の後輩」「香月と親しいベテラン怪奇推理作家」「香月のサイン会に参加した女子高生」等の様々な殺人事件を解決する。
その後二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かうが…
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表紙で分かりますように、私のようなおじさんをターゲットにした作品ではありませんので、SNSをしていなかったら間違い無く、一生読むことも・手に取ることすらもしなかったであろう作品です。
この単行本を手に取ると、まず、
ミステリランキング5冠!
最驚かつ最叫の傑作!
という売り文句が目に付きます。
今までの小説レビュー等を読んで頂いている方々は気づいていると思いますが、私は、基本的にひねくれ性質人間なので笑、ここまで絶賛されている作品の場合、内容に対して、疑い怪しみながら読み進めました。
そして、途中である違和感に気づきます。
ただ、その違和感は致命的な・決定的なものではないので、「まあ、こういう作品もあるよね」と思い、その違和感が続いたまま後半部に入るのですが、読み進めるごとに少しずつその違和感が解消され、さらに二度・三度読み返しながら最後まで一気に読むことになりました。
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「ミステリランキング5冠!」という触れ込みと序盤の流れ。
「霊媒探偵城塚翡翠」というタイトル。
「各章ごとの見出し」 など、最後まで読むと、違和感や伏線全部が繋がっていく感じがとても良いです。
ある登場人物が言ったように、この作品を女性が読んだ場合、もっと簡単に違和感に気づき・違和感の正体にたどり着き、結末を簡単に見抜けたのかどうか、というところが気になります。
シリーズ次作品「invert 城塚翡翠倒叙集」は、今作のような流れには出来ないと思いますので、どのような構成でどのような事件解決方法になるのかなど、読むのが大変楽しみになりました。
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