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定性リサーチ実験室へようこそ!

こんにちは、リサーチャーの牛尾です。


定性リサーチ実験室、本日OPEN!!


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いきなりですが、リサーチ(マーケティングリサーチ、UXリサーチ)で重要なのは……そう!

「問い」です。


問いがクソなら答えもクソになるのが必定。「いい答え(=あなたの疑問を解き明かし、次のアクションのヒントになるような答え)」のためには、「いい問いかけ」が必要なのです。

まぁ考えてみれば、そりゃそうですよね。


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さて。

問題はここからです。


では、その「いい問いかけ」というのは一体どのようなものなのでしょうか?どんな問いが正しくて、どんな問いが不適切なのでしょうか?

具体的に考えてみると……うーむ、これは難問だ!


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ということで、実際にリサーチをやってみました!


「こんな問いかけをしたら、こんな答えが返ってきましたよ」「今回の気づき・反省点は○○です」といったリアルな知見を皆さんにシェアします

それが「定性リサーチ実験室」!


今回の実験


今回は、「最近1-2日の中で最も幸せだったこと・嬉しかったことは何ですか?」と問いかけてみました。


ポイントは、「最近1-2日の中で」と対象期間を制限したことです。

対象期間を制限しないと、「子どもが生まれた時」「志望校に合格した時」なんていった<特別な出来事>ばかりが挙がると予想されます。

一方「最近1-2日」と制限すれば、<日常のごく身近なウォンツ>を浮き彫りにできるのではないかと考えたのです。


実験結果(回答例)


実際に回収した定性データの内、3データを見やすくまとめてみました。どのような回答が挙がったのか雰囲気を掴んでいただければと思います。

※画像クリックで拡大します。


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おでん_1


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3杯-1


<3>

残業-1


実験結果(知見)


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予想通り、対象期間を制限したことで<日常のごく身近なウォンツ>を浮き彫りにできたのではないかと思います。

前掲の「冷蔵庫の余りものがなくなって気分スッキリ」「夫が3杯おかわりしてくれてハッピー」なんてのは、まさに<日常のごく身近な出来事>であり、人びとがどのようなウォンツを持っているか検討するヒントになるはずです。


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過半数の回答が、「食事」「家族・恋人」「ペット」「天気」に関するものでした。


・食事:「○○がおいしかった」「□□を作ったら家族が喜んでくれた」 etc.

・家族・恋人:「家族皆が健康に過ごせた」「恋人が会いにきてくれた」 etc.

・ペット:「わが家のペットは高齢だが、今日も元気だった」 etc.

・天気:「雪がきれいだった」「雪が積もらなくてよかった」 etc.

※調査実施日の前日(1月6日)に各地で雪が降ったため、「天気」に関する回答が多くなったのだと思われます。


つまり、対象期間を極めて短く設定すると、「食事」「家族・恋人」「ペット」「天気」に関する回答が多くなる。

したがって、もしもあなたがこうした回答を望んでいない場合には、①対象期間をもっと長くする、②「ファッションについて教えてください」などとジャンルを指定するといった工夫が必要でしょう。


それでは、次回の実験でまたお会いしましょうー!!

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