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 地域活性化の切り札的存在として合法化後のカジノビジネスに向ける視線は熱かった。お隣の韓国にも外国人専用の数カ所のカジノがあるが、東洋のラスベガスとして長年君臨してきた中国のマカオは返還以降、治安も良くなり中国本土からの観光客が急増した結果、ついにカジノ売上でラスベガスを抜いて世界一のカジノ都市になった。

 2002年にそれまでの地元資本によるカジノの経営権保護から、外資に公開したことによって一変した。売り上げの九割以上を占めるのは本土から大挙して押し寄せる中国人。2004年に港の近くに誕生したサンズ・カジノは多額の建設費を半年足らずで回収したと言われる。

 ラスベガス式のエンターテインメント性の高いカジノスタイルが需要を一気に拡大。新たに埋め立て地にラスベガスのメインストリートを彷彿とさせる一大ホテル・カジノ街を建設して、ヴェネチアン・マカオはラスベガスそのままのオープンし、最高潮を迎えることとなった。

 2000年に八百万人あまりであったマカオの観光客は2005年には千九百万人に倍増しており更に伸び続けている。これに世界遺産登録も輪をかけ、アジア全体からの集客が見込めるまでメジャーな観光地になった。

 日本人観光客も毎月30%増のペースで増えていて現在、高松空港からも香港直行便開設でマカオは更に近くなった、世界遺産登録で香港旅行のついでだったマカオ観光はメジャーとなり、これから先はマカオが目的といった渡航者が日本でも急増し観光地として沸騰寸前といったマカオであった。

 日本でもカジノ導入を考える自治体は多かったが、コロナ禍が変えた。カジノ事業者の経営危機が表面化。日本進出はメリットも少なく優先順位が下がってしまった。

 マカオがあるのに日本にカジノ目当ての観光客はあまり期待できない

 コンベンションやショッピングなど、カジノ以外の客をどれだけ集められる施設・立地を作られるかだか、別にカジノがそこに付属する必要はない。大阪市は舞洲に万博会場とコンベンションホテルを同時に作ることで、相乗効果を発揮出来るはず。

 直行便で数時間のところにラスベガス並みの世界最大のカジノ都市が出来ているわけで、魅力的な施設を投入しないと勝ち目はない。マカオに週末旅行して本格的なカジノ体験や、ホテルライフを味わう人が増える。ちなみにマカオ市民は税金がほとんんど免除だそうで、移住者も増えていると聞く。

 日本はカジノ企業に頼らずにコンベンションシティを作ることに自前で努力をしていくことを考えていない。


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