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僕は君たちに武器を配りたい 瀧本哲史 中編 by エシモの備忘録

◆資本主義での生き抜き方
資本主義で主体的に稼ぐ人間になるにはどの分野でも次の6タイプを状況に合わせて使いわけろ

1.需要がある場所へ物を売りに行くトレーダー
ex)営業マン、仲卸、メデイア
2.専門性を高めて高いスキルによって仕事をするエキスパート
ex)弁護士、プログラマー、デザイナー
3.商品に付加価値をつけて市場に合わせて売るマーケター
ex)ギャラリー、ハイブランド
4.全く新しい仕組みを生み出すイノベーター
ex)ベンチャー企業社長、研究者
5.自分が起業家となり、みんなをマネージするリーダー
ex)船長、社長、監督、編集長
6.投資家として金銭的な全責任を受け持つインベスター

1と2はインターネットの普及と急速な技術革新の連続で価値を失いつつある。一つの専門性を極めているうちに、需要がいきなり無くなるから。
→営業マンもクリエイターもコモディティ化、アーティストもコモディティ化…インターネットの力すげえ

【マーケター】
マーケターとは「顧客の需要を満たす人」
大切なのは顧客自体を新たに再定義すること。つまり、人々の新しいライフスタイルや技術革新によって新たに生まれた文化的な潮流を見つけられる人になるべし。
世の中で新たに始まりつつある、かすかな動きを感じ取る感度の良さと、なぜそういう動きが生じてきたのかを正確に推理できる、分析力が求められる。自分で革新的なアイディアを生み出す必要はない。ストーリーとブランドという付加価値をつけること。

資本主義はあらゆる商品がコモディティ化するのが宿命。
→安くて良いものが売れるから!
あらゆる企業がイノベーションを繰り返して商品の差異を生み出し、社会全体を進歩させて行くファウスト的姿勢が資本主義のメカニズム。

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インターネットによってあらゆる商品が即座にコモディティ化へと進む世の中で唯一の富を生み出すキーワードは「差異」だ。デザイン、ブランド、そしてストーリー。わずかな差異がとてつもない違いを生む。マーケターはもっとも適切な市場を選んで商品を売る戦略を考えられる人だ。

★優れたマーケターは新しくない要素の組み合わせで差異を作り出せる人。
商品で差をつけるのは不可能。ターゲット層が共感できるストーリーを作れ。

◆信者を作ると成功しやすい訳
いつの時代も自分で物事を考えない人が信者(カモ)になる。
ex)アムウェイ、リテール、サブプライムローン、FX
個人向け投資会社は企業などの大口顧客が取れないから、リテールに走る。

◆資格や専門分野よりも、自分で仕事を作る、市場を作る、成功報酬ベースの仕事をする、たくさんの部下を自分で管理する、というところにこそ、付加価値が生まれる。

ex)払われていない残業代を訴訟して取り戻す弁護士ビジネスなど

★自分自身も商品。売る場所を変えるだけで結果が違ってくる。

【イノベーター】
自分の業界の裏表を知り尽くし、業界の動向に常日頃から気を配ることでイノベーションの種に気づけるようになる。

◆下降中の業界にチャンスは眠っている
テレビ、不動産など次々とシュリンクしていく業界に好んで就職する人はいない。しかし、イノベーター的な観点から見るとこれはチャンス。なぜなら人間の知的欲求を満たしたいという思いや、より快適な場所に住みたいという根源的欲求は無くならないから。業界がニーズに答えられなくなっているだけで、ニーズ自体は無くなっていないのならば、それはチャンスである。

★イノベーターの就職先の狙い目
「今現在没落しつつある大手企業を仮想敵とし、その周辺企業で、将来的にナンバーワンのポジションをとれそうな会社を狙え」
ex)1980年に同じことを言うならば「IBMよりベンチャーのアップルに入れ」

顧客の要望にチャンスは眠っている。
チャンスと見たら、いち早くビジネスという形に落とし込め。

まず、自分が興味のある会社に就職してみる。そして知識と経験を蓄えてから、いずれその会社を叩き潰す会社を作るのだ。
ex)吉野家と仲良くして松屋を立ち上げた瓦葺利夫は吉野家に通い詰め、牛丼しかメニューにない事に不満に思い、吉野家よりもバライティーに富んだメニューを盛り込み松屋を展開した。

★イノベーションとは

イノベーション≠技術革新

イノベーション=新結合:既存のものを今までとは違う組み合わせ方で提示すること。

いろんな分野の専門技術を知ってその組み合わせを考えられる人がイノベーター、アイディアの作り方、思考の整理学と同じ。

★ほかの業界、ほかの国、ほかの時代に行われていることで「これは良い」というアイディアを「TTP(徹底的にパクる)」せよ!

あとは、業界常識の逆張りからも生まれる!

自分の働く業界について、ヒト、モノ、カネの流れを徹底的に研究せよ!

チャンスは没落中の業界にある。

【リーダー】
リーダーの資質
・駄馬を見分けられる人。駄馬の長所短所を見極めてそれぞれの長所を活かせるポジションに振り分ける
・素直に自分の意見を180度変えられる人。自分のプライドよりも実証データを優先できる人。変化に対応できる人。
・クレイジーなリーダーが成功する
・コンプレックスを原動力とするリーダーは諦めないし、人生のストーリーに共感を得られやすいため、強い
・パートナーには真反対の性質を持つ人を選べる人

後編へつづく

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