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進化と回帰"DESIGNART東京・銀座エリア"

DESIGNART TOKYOは、世界屈指のミックスカルチャー都市、東京を舞台に世界中のインテリア、アート、ファッションなど多彩やジャンルの才能が集結し都内各所で展示されるイベントだ。
青山、表参道エリアに次いで、東京、銀座エリアも各ショップやアトリエでは時代性を捉えた各ブランドのメッセージを挑戦的なアウトプットにして伝えている。


1.モジュールの強みUSM GREEN LOUNGE


USM Green Loundge
ショールームの様子
ショールームの様子

USMハラーはスイスのモジュラーシステム家具。高品質で高意匠、オフィスや住宅などあらゆるシーンで活躍きている。我が家もファンで、長い時間をかけてTVボードやクロゼットなど少しずつ買い揃えている。
今回は、「ワールド オブ プランツ」の新しいパーツとして、室内でも植物が楽しめる空間を実現するために、従来のパネル天板に穴を開けてプランターが組み込めるユニットを開発し、ショールームでは「Green Lounge」と題して、このワールドオブプランツが堪能できる空間表現となっている。
特にコロナ禍を経験し、快適に働く環境の整備が進んでいる。建築雑誌の多くが植物を室内に取り入れたインテリアを紹介している。
長く世界中で愛されるモジュラー家具のUSMは、その耐久性や応用性、更新性を生かし、ユニット内にスッキリ植物がおさまりながらもメタルの規則正しいグリッドとニョキニョキ伸びる植物の対比が面白い。

2.ブランドの共鳴コラボレーション


階段壁面のアート
HAYのポップアップ
HAYのポップアップ

ついこの前まで丸ビルにあったはずのコンランショップが新丸ビルへ移転していた。
コンランショップは、世界中から厳選した家具や照明、インテリアアイテム、ギフトに加え、オリジナルのアイテムも多く取り揃えるホームファニシングショップ。イギリスのテレンス・コンラン卿により始まったが、一貫して品質のよい洗練された品々が取り揃えられている。
移転にあたり、より多様化したホームライフに応えるため、ショップインショップでファッションアイテムがあったりヴィンテージ家具の取り扱いもある。店内の階段壁面には世界的アートデザイナーのジェフ・マクフェトリッジによるダイナミックなアートも見どころだ。
また今回ポップアップショップとして、HAYとのコラボレーションが注目だ。コンランとHAYは成り立ちは異なるが、いずれも暮らしをユニークにカラフルに上質に仕上げる点では共通点が多いブランドだ。

3.アトリエMUJI 百工のデザイン展


展示の様子
ガラスのうつわ
陶磁器

DESIGNARTの括りではないが、毎回興味深い展示で銀座に来ると巡回してしまうアトリエMUJI。
今回は『JAPAN CRAFT』と題し、日本各地に広がる日用の工芸にスポットをあてた展覧会「百工のデザイン展」。最終日に何とか間に合った。
タイトル通り、100名を超える作家の作品の数々は、長らく多くの人の日常に求められるデザインと位置付けられている。
正直陶芸の世界は知識が浅く、インスピレーションでしか見ることができない。これって何をどう盛り付けるの?と判断に迷うようなアーティスティックな作品もあるが、特に穿った見方をせず、焼きで生み出される偶発的な色みや質感、カタチに自分の好みを委ねることができる。
ガラスの器も金縁された極薄なものは、制作工程でかなり繊細な作業を要するように見受けられるが、それが日本らしいし、和でもなく素朴で無所属な感じがよい。
暑い日にこの器でそうめんを食べたりしたら、清涼感満載だろうな、と想像するのも楽しい。

いずれも長く使い続けられる枠組みの中で少しずつ進化している。暮らしを見つめ直したときに、異なるものが組み合わさったり、コラボしたり。
そういう取り組みが今後も増えてほしい。



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