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令和の父親の役割とは?

<父親の役割とは何か?>

母親の役割は、一言で言ってしまえば「安全性」です。
安心感・安全感・確実感・信頼感。
乳幼児にとって最初は全てが危険に感じるので、その不安や危機から逃れるためにも「母親の安全基地」は必要不可欠です。
その安全が、生涯にわたっての心の健康を支えます。


それでは、父親の役割とは何でしょうか?

専門的な文献などあたってみるのですが、なんと、父親の役割とは共通してコレとは明確にされていません。驚きです。
時代によって変化するからでしょう。
確かにほんの30〜50年前を考えると、今よりは育児参加も手段も少ないですよね。今は、オムツを変えたことがないなど言おうものなら「妻虐待」かと非難されかねません。

時代によって、父親の役割が変わる「育児・子育て」という仕事。

現在ではどのように考えられているのでしょうか?


【現在の父親の役割】

共働きの家でも、どちらかが専業で育児している家でも、
「育児は夫婦で行う仕事である」という認識は一般化されてきました。

「仕事」なんですね、感覚は。

子どもが「自立して社会に出る事」を目標として、夫婦で協力して日々タスクをこなしていく。

その上で、こんな役割があるのではないかという事をまとめました。

仕事を通して家族に貢献する
②子どもが社会的な存在として生きていけるための手助けをする(社会を教える)
を支える・相談相手
家族全体を見守る係(太極を見る)
⑤言葉ではなく行動で示す(姿を見せる)

育児事典・他より

おおよそこれらが平成〜令和の子育て世代が認知している父親の役割のようです。


私は、「子どもが最初に出会う小さな社会」、それが父親であると考えます。

社会とはどんなものか。
ルールやマナーがあり、それを守ったり状況によって変更したりさせながら、自他共に円滑なコミュニケーションを取って暮らす。場。

ルールを示し、マナーを守り、それを教えたり共に話し合って考えたりする場を設ける。
円滑なコミュニケーションのために、学んだり探求したり、体を使ったり、言語を正しく使う。道徳を知り相手を思いやったりもする。人間だけでなく、自然の事も知る。

子どもが、父親の「場」で練習し、外の世界へと出ていく。

こう考えると、なんと壮大でやりがいのある仕事なんだろうと思えてきました。

そうすると必然に、「父親が社会をどう捉えているのか」がキモになってきます。

100人居れば100通りでしょうが、あなたはどう社会を表現するでしょうか。



父親の役割の項目、他にもあったのですが、平成〜令和の子育て世代に選ばれなかったものがいくつかあります。

・いざという時だけ、指導し最終決断を下す
・日常生活全般にわたって、主導的役割を担う
・母親よりも客観的立場に立って母子関係を援助する
・儀礼的なお付き合いをこなす
・距離を置いて冷静な立場で接する
・男らしさを家族に示す

などです。
昔は賞賛されていたものもありますが。。。

昔は良かったものも現代で考えるとこうなります。

・母子の事よく見て(聞いて)ないのに、どっかから仕入れた情報を元に威張らないで
・いざという時だけ出てきて、常識的な発言して指導した気にならないで
・いらん事いうな
・見栄・プライド・誰かの正解はいりません

(言い方すいません^^;)

要するに、
・母親からの情報
・子どもの言動(日頃の言動との違和感)
をベースにして状況を把握して考えていく事が現代の子育てには必要不可欠です。


例えばこの状況を考えてみてください。

1歳の子と母親が散歩に出て帰ってきたら、発疹が手足に出ていました。
母親「特に日頃と変わったことはしていないし、行っていない。いつもの公園で過ごした。朝は熱も出ていなかった。虫刺されでもない。明日まで様子を見て、朝まだ発疹があれば病院に行こうと思う。」
こう告げられました。
あなたはどう思いますか?どう対応して、どのような言葉をかけますか?

・発疹が出ているんだから、日頃と変わった事をしていないわけがない。
・見てなかった時に虫に刺されたんだろう。
・アナフィラキシーショックなども聞いたことがあるし、明日まで待たずにすぐに母親が病院に連れて行った方がいい。
・かぶれてかわいそうだ、すぐに病院へ行こう。
・朝は熱は出ていなくても、散歩の時に熱が出たかもしれない。
・ネットで調べたら○○と言う症状に似てる、病院に行くまでもない。

以上のセリフはよく聞きます。
これは、確かに見解としては考えられることではありますが、総じていうと、「母親の言う事は信じられない」と遠回しに言っているんですね。
この見解は父親として母子に貢献しているかというと逆で、考えているようで貶していることになります。

事実としてあるのは、
・日頃安全だった状況は変わっていない
・熱は出ていない
・特に危険な虫には出会っていない
・発疹前と子どもの様子に変化がない
・明日診察してもらえそうな病院に目処が立っている

これから分かるのは、
・感染症の可能性は低い
・虫や自然物が原因の可能性は低い
・外部要因として考えられるのは食べ物か気温の変化?
・内部要因もあるか?

サポートできる部分は、
・母子の心配や経過観察を労う
・他の外部要因・内部要因がないか調べる
・もし体調が急変した時の対応を考えておく
・普段よりしっかり子どもを観察したり、食事やお風呂を気を付ける

などで、この辺のサポートを自分はどうしたらいいか聞いたり考えたりする事が、平成〜令和世代の「一緒に子育てをしていく」と言う感覚なのではないかなと思います。

この例では1歳なので、子ども本人は状況を詳しくは分からないでしょうが、
母親に優しい言葉をかけている姿、
母親が父親の働きかけで安心していく姿、
2人が協力して何かをしようとしている姿、
2人が自分のために何かしようとしてくれている姿は、
外の世界に出た時に自分がどうやって振る舞えばいいのかのお手本になると思います。

それは立派な現代の父親の役割であり、尊敬される姿なのではないかと。


なかなか、一歩立ち止まって考える事は、ストレスフルな社会の中で難しい事だとは思いますが、トライしてみてください!

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