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ありのままの自分を受け入れるヴィパッサナー瞑想との出会い

ヴィパッサナー瞑想法を聞いたことありますか?

ヴィパッサナーは「ものごとをありのままに見る」という意味の、インドの最も古い瞑想法のひとつです。この瞑想法は2500年以上も昔インドで人間すべてに共通する病のための普遍的な治療法、すなわち「生きる技」として指導されました。

私は去年このヴィパッサナー瞑想の基本を学ぶために10日間のコースに参加してきました。

今まで瞑想はなんとなく「無になる」「集中力を高めるもの」「リラックスする」「精神統一」などを目的に行うものとばかり思っていましたが、
それは大きな間違いでした。
確かに結果として気持ちは落ち着くし、集中力も上がりますが、
瞑想の本当の目的はありのままの自分を受け入れる精神的トレーニングだったのです。

そしてこれは私にとって残りの人生ずうっと行い続けなければいけないトレーニングなのだなと理解しました。

ありのままというのも多岐にわたるもので、自分の醜さ、抱く感情、抱く感覚、全てにおいてただひたすら観察すること練習するのが瞑想ということがわかりました。

日常生活でブレずにそれができている状態が悟りを開いている状態に近いのではないかという結論に行き着いています。

ここでの一番の学びは、
感情も感覚も周りの環境によって反射的に発生するものではあるけど、それらに伴う心の声に関しては実は全て自分のコントロール範囲内であることです。

例えば注射を刺される時に痛いと感じて「痛い」と条件反射で叫んで動き回る反応してしまいますが。ところが刺された痛みを観察して「痛み」はこういうものなのね、というふうに痛みの感覚を受け入れて、その感覚がどのように変化していくのか観察するように意識的に自意識として反応はとめられてコントロールできるということに気付かされました。

ご想像通り、意識的に反応をコントロールするということはとても大変で辛いです。
やったことないのだから、なにが意識でなにが反応なのかに気づくのでさえ大変です。

だからこそ初めての人はこの10日間のコースを受けなければいけないのだなと終わった後実感しました。

私の生きてきた環境というのは、自分の感覚を観察するようなトレーニングを受けてきていないので条件反射することが基本であるため、瞑想を怠ると徐々にまた条件反射してしまう体質に戻っていくのを感じています。

10日間から帰ってきた後は言われた通り、朝1時間、夜1時間、瞑想を毎日できていました。この時は1時間が心地よい時間でした。
そして仕事が忙しくなったり、ついついスマホに気をとられたりするようになると、瞑想を30分にしたり、日を開けたりしました。そうすると、また1時間瞑想しようとすると途方もない時間に感じるようになりました。
「まだかまだかと」せっかちな心が反応をあらわになってきます。
別に他にやることがあるわけでもありません、頭に浮かぶのはスマホがみたい、音楽聴きたい、横になってだらけたい、等ただただ「楽」になりたいという声が出てくるだけです。

そんな時に「アニッチャー」という言葉を思い出します「平常な心」という意味です。
「まだかまだか」と騒いでいる自分の心の声に対して、「あっ、今心の声が、まだかまだかと、叫んでるなぁー」と平常な心で、心の声が叫んでいるのを観察するようにします。そうすると心の声も徐々に静まっていってまた瞑想に集中できるようになっていきます。

これが少しできるようになったことで、普段の生活でもとても大きく役立っています。
特にストレスが多い仕事がある時に、他人の言葉や、自らのプライドや責任感からなる自分の心の声に振り回されないで、ただただ自分の心の声は観察するだけにとどめておいて、今やるべきことに集中できるようになります。

結果的に瞑想とは、ただひたすら自分と向き合うための方法の一つでかつ一番簡単で単純な方法なのかもしれません。

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