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怖がりな私の乳がん生きのばし日記

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2021年7月の記事一覧

怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑮ 40万は高額なのか? オンコタイプDX

怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑮ 40万は高額なのか? オンコタイプDX

2021年7月13日

追加手術の抜糸をしてもらう。前回と同様、皮膚の上を糸が滑るだけで痛くはない。
それにしても、手術にしても抜糸にしても、手先が器用じゃないと外科医は勤まらないとつくづく思う。定規で線をひいたり、ハサミで紙を切る程度のことでも高い確率で失敗する私は、百回生まれ変わっても外科医にはなれそうもない。

抜糸が済むと、先生がまたも
「抗がん剤どうする?」と尋ねる。
そりゃ私だって、オ

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怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑭意識のあるまま胸を切られた追加手術

怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑭意識のあるまま胸を切られた追加手術

2021年7月5日

抗がん剤どうしよう? オンコタイプDX受けるべきか……? と迷っているうちに、追加手術の日になってしまった。

前回は病室から看護師さんに連れられて手術室へ向かったが、今回は外来からひとりで手術室へ向かう。
意識があるなか胸を切り裂かれるとは、いったいどういう感触なのか? 怖い、引き返したい……という思いは、前回と変わらない。

手術室のある4階で受付をすると、入院時と同じよ

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怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑬抗がん剤とオンコタイプDXと私

怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑬抗がん剤とオンコタイプDXと私

2021年6月22日(続き)

抗がん剤か……と、ぐるぐる考えていると、先生が「オンコタイプDX」と紙に書いて、
「オンコタイプDXをすると、抗がん剤の効果がどれくらいあるかわかるけど」と続けた。

オンコタイプDXとは、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ転移なし(あるいはリンパ転移3個まで)の乳がん患者に適用される検査であり、手術の標本から21個の遺伝子を調べることによって、今後の再発の可

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怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑫退院! そして衝撃の病理結果

怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑫退院! そして衝撃の病理結果

2021年6月17日

待ちに待った退院日。迎えにきた父ヒロシの車に乗り、マークの待つマンションへ帰る。
「マーク! お姉ちゃん帰ったよ~」と言いながら、玄関をあけて、そそくさと部屋に入る。返事はない。マークの姿が見えない。
「マーク、どこ?」ベッドのシーツをめくると、マークがひそんでいる。
「お姉ちゃんだよ!」と撫でようとすると、フーッと威嚇するマーク……!

ひとりぼっちで夜を過ごし、ようやく

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怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑪ 手術の後の夜~ヒマの過ごし方 in 病棟

怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑪ 手術の後の夜~ヒマの過ごし方 in 病棟

2021年6月15日

手術が終わった夜は、なかなかつらかった。

といっても、全身麻酔の後遺症で吐き気やめまいをもよおした、というわけではなく、またも「おしっこの管」に悩まされた。
先生から聞いた話では、手術が終わるとすぐに外してもらえるはずだったが、もう夜になっていたせいか、そのまま消灯になり、疲れていたのですぐに寝ついたものの、夜中の2時くらいに腰が痛くて目が覚めた。ずっと仰向けになっている

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怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑩運命の手術日~目ざめて思ったこと~

怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑩運命の手術日~目ざめて思ったこと~

2021年6月14日

ついにこの日がやってきた。運命の手術日。
無事生還できるのだろうか、その前に手術予定の15時まで空腹に耐えられるのだろうか……と考えにふける暇もなく、朝一番に看護師さんから点滴をうたれる。

ところが、なかなか入らない。看護師さんは
「あれ? 失敗しちゃった! どうしよう」と言いながら、刺しては抜くのを3回くり返し、
「すみません、交代しますね」と去っていく。
次に〈IV〉

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怖がりの私の乳がん生きのばし日記 ⑨いよいよ入院&入院に持っていったもの

怖がりの私の乳がん生きのばし日記 ⑨いよいよ入院&入院に持っていったもの

2021年6月13日

さて、いよいよ入院日。父ヒロシが迎えにくると、さっと姿を隠すマーク。

そう、マークのことが最大の、なんなら自分の手術以上の心配事なのだった。私がいないあいだ、マークのごはんと水の世話、そしてトイレ掃除のために、父ヒロシがせっせと通う予定なのだが……。

どうやらマークとしては、このおっさんが来るとロクなことがない(去勢手術に連れていかれたり、車に閉じこめられて引っ越しした

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怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑧母親の入院、術前検査、そして私は生きて帰れるの??

怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑧母親の入院、術前検査、そして私は生きて帰れるの??

術式も決まり(HER2も陰性でした)、あとは切るだけ!
のはずが、全身麻酔の手術はそう簡単なものではない。入院までの慌ただしい日々をまとめてみました。

2021年5月19日

老健に入っている母親のコロナワクチン接種2回目が終わり、ようやく外出できるようになったので、いったん実家に戻って通院することになった。
父ヒロシと私で病院に付き添う。行きつけの総合病院は、大学病院以上に高齢者の割合が高い

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