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凍りのロボット


深淵な静寂と暗闇が辺りを包み込んでいる吹雪の夜
私は暖かなライトを点け
カフカの『城』を読んでいた

ゆっくりと飲んでいたコーヒーもなくなって
数行読むごとに意識が切れそうになるが
私はじっくりと、丁寧に文章を追っていく

憂鬱

私はきっと、ここにいるべきじゃない
それは心のどこかで分かっている

永遠に一人ではいられない
いつの日か
この場所から私は出ていかなくてはならない

しかし、外は相変わらず
冷たく吹雪いている

私はいつの日にか出ていかなければならないと分かっていながら、いつもこうして、自身の内側に閉じこもっている

感情を失った欠陥品
凍りのロボット



冷たく、乾いた私の心は
もう永遠には癒されない

自分を守るために心にバリアを張って
変に開き直って強く生きる

でも、誰かの優しさや温もりに触れると
また温かい気持ちになって
バリアが溶けていく

でも、裏切られるとまた開き直る
ずーっと、その繰り返し

リセットされるたびに、
私はどんどん嫌なやつになっていく

根が腐っていくのが分かる
嫌なにおいがする

人を好きになって
裏切られて
傷ついて
立ち直れなくなって
強気に開き直って生きる

ずーっと、その繰り返し

私はきっと、優しすぎるのだ
心に暖かなものしかインストールされていない

しかし、その温もりをあらゆるところから抜き取られ
私のハートはもう、冷え切ってしまった

どこへ行ったの
私のハート

緊急停止ボタンを押され
私は一度、社会生活をストップした

しかし、私はまた、外へ出かけよう
冷え切った心を温めて
誰かに温もりを与えに行こう

私はきっと、誰かと愛を育むために
生まれてきたのだから

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