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政治意識の高い人が「投票に行こう!」と呼びかけても投票率が全然上がらない件

そろそろ参議院議員選挙が近づいてきました。

選挙権のない私は例によって気楽な傍観者ですが、参院選は政権選択選挙ではないためか投票率が今一つ上がりません。

前々回の参院選の投票率が54.7%で、前回の参院選が48.8%と何と半数以上の有権者が棄権しているというのが現実です。

毎度のように様々な人が様々な方法で「投票に行こう」と呼びかけていますが、これが一向に効果がなく選挙のたびに投票率は下がっています。

どうすれば投票率が上がるのかについてはあいにく私も答えはありませんが、ただ第三者の立場から見て思うことはあります。

それは積極的に投票に行く層と行かない層の見えている世界が違い過ぎて、積極的に投票に行く政治意識の高い人のメッセージが選挙に行かない人には全く刺さっていないということです。

どれぐらい刺さっていないかを例で表すとこんな感じです。

政治意識の高い人
「ねえ、今度の選挙みんなで投票しようよ」
「だって私たちが投票しないと政治家は私たちの声を全然聴いてくれなくなるよ!」
「自分たちの生活がどんどん苦しくなっても投票しないと文句も言えないよ」

行かない人
「はあ、投票なんて面倒くせえよ」
「そんな小難しいこと言われても知らんわ!」
「何偉そうに言っているんだよ」

政治意識の高い人のセリフはあくまで一例で、実際は何でもいいんです。
要は行かない人にはメッセージの中身は全く届いておらず、「上から目線の雑音」にしか聞こえていないためコミュニケーション自体が成り立っていません。

皮肉なことに「投票に行こう」と呼びかける人があれこれ考えれば考えるほど、行かない人には「何を偉そうに」となって逆効果です。

じゃーどうすればいいんだよ!ということですが、少なくとも政治意識の高い人の目線で話しても政治に興味がない人には届きません。

見えている世界が違うということは、自分たちにとって大事なことが相手にはどうでもよいことで、自分たちが取るに足らないと思っていることが相手には最大の関心事というぐらいの違いがあるということです。

ここからは私の個人的な感想ですが、日本の選挙制度は有権者に一定以上の知的レベルを要求していると考えています。

それが結果的に政治意識の高い人と投票に一切行かない無関心な人を分断してしまっていると見ています。

例えば投票用紙には入れたい候補者の名前を手書きで書かないといけません。もし字がうまく書けない人がいたらその時点で投票のハードルが劇的に上がります。

海外では名前の上に丸をつけるだけの投票用紙もあるので、それに比べるとずっと難易度が高いと思います。

また、投票所内で選挙公報を閲覧できないという仕組みもハードルを上げています。

メモは持ち込んでよいのですが、それでも有権者は予め自分が入れたい候補者の名前を頭に入れて投票所に行かないといけないので、勉強が苦手な人にとっては面倒くさいことこの上ないと感じてしまいます。

すごく失礼な言い方をしてしまうと「学力が物凄く低い人には無理な選挙制度」ではないかと思っています。

そういうわけで、投票率が50%前後というのは実は正常なことではないかと思っています。

もし本気で投票率を80%とかに上げたいなら、小難しいことが理解できない人にも分かるような仕組みにする必要があるかもしれません。

もちろん投票の仕組みを簡略化するとその分不正もしやすくなるというデメリットもありますが、民主主義を守りたいなら全ての国民に政治参加できるメリットは大きいと思います。

もしかしたら政治家の本音は「頭が悪い人は投票するな」と思っているかもしれませんが・・・
(悪意のある言い方ですみません)

最後までお読みいただきありがとうございます。

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