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「恋愛」を”強要”されていた時代に比べると今はいい時代になったと思います

「20代独身男性の4割がデート経験なし」という内閣府の調査が出ましたが、人によって受け止め方が様々です。

20代の頃に恋愛を謳歌していた”元恋愛強者”のアラフォー、アラフィフの方々は「恋愛離れだの」「最近の男子は草食だの」とネガティブに捉えがちですが、私の率直な感想は次の一言です。

いい時代になったものだ


というのも、私が20代の頃はちょうど90年代の真っ只中で世の中は「恋愛ブーム」全開の時代であり、交際相手に事欠かない「モテ系」の方々は良いのですが、私のような「非モテ系」は肩身が狭い思いをしていました。
(お恥ずかしながら「モテる」ための努力を全くしなかったため、20代の時間の99%は恋愛とは無縁の生活です)

しかし、職場でも飲み会の席でもどこにいっても恋愛ネタばかりで、男性なら「彼女いる?」、女性なら「彼氏いる?」というのが定番のコミュニケーションです。
(今は職場でそんなことを言ったらレッドカードですが)

中には「彼女を切らしたことがない」と豪語する猛者もいましたが、私のような「非モテ系」にとってはそのフレーズは本当に苦痛で、「いや~、いないです」なんて言うと「なんだよ、いないのかよ、早く作れよ~」なんて言われるので、心の中でサッサと話題を変えたいといつも思っていました。

そんなわけで当時は交際相手がいないというだけでバカにされ、つらい思いをしていましたが、今は「彼女?そんなのいませんがそれが何か?」と堂々と言えますので羨ましい限りです。

最も恋愛経験のある人が減ったわけではなく、モテる恋愛強者の男性は最初から3割程度しかいないという話もあります。

昔はたまたま恋愛がもてはやされたのでどうしても恋愛強者が目立ってしまいますが、思い起こせば私も友人と「オレたちは優雅に独り身を楽しもうぜ」と傷口をなめ合っていたので、みんながみんな恋愛に勤しんでいたわけでもありません。

ただ当時は「恋愛をしていないヤツはおかしい」という変な価値観が蔓延っていたので半ばみんな恋愛を強要されていたようなものだと思っています。
(すみません、完全にモテない人の僻みです)

今は「多様性」という錦の御旗もあり、恋愛だけが全てではなくなったので「私は恋愛に興味ありません!」という人も居場所を見つけやすくなりましたが、実は別の価値観が恋愛に取って代わっているだけでもしかしたら今の若い世代も何らかの価値観を押しつけられて辛い思いをしているのかもしれません。

例えばSNSでのフォロワーの数が価値とかになってしまうと、「人とのつながり」に興味がない人は肩身が狭い思いをしてしまいます。

結局いつの時代もその時代のトレンドとなる価値観があり、それがマジョリティとして認識されるとそこから外れた人は居場所がなくなるので、本当の意味での多様性はまだまだ実現できていないのかもしれません。

その時代のトレンドから大きく外れたマイノリティでも堂々と生きていける時代が来れば、それが本当の「いい時代」だと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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