謎を解くからこそ生まれる絆。
――謎を解くという目的がひとつ置かれるだけで手を取り合うようになるわけですから、僕らが謎解きに惹かれる理由のひとつは「出逢い」や「交流」といっても過言ではありませんね。
人生は物語。
どうも横山黎です。
作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。
今回は「やっぱり今のトレンドは「謎解き」と「体験」だ!①~謎を解くからこそ生まれる絆~」というテーマで話していこうと思います。
🏨やっぱり今のトレンドは…
昨日の記事でも熱く語ったように、昨日と一昨日とミステリアスな休日を過ごしていました。謎解きイベントに2つ、完全没入がテーマのテーマパークに行ってきました。そんな日々を振り返って、やっぱり今は「謎解き」と「体験」がトレンドだよなと再認識したので、それについて長ったらしく書いていこうと思います(笑)
ちなみにこの2日で行ってきたのは、茨城県笠間市の街を歩きながら謎を解いていく『笠間街ナゾ歩き~稲荷神社と鬼の伝説~』、メガヒット映画『100万ドルの五稜星』を題材にした『100万ドルの絡繰館からの脱出』、そして、今年3月にオープンした世界初完全没入体験だけのアトラクションのあるテーマパーク「イマーシブ・フォート東京」です。
「謎解き」と「体験」という共通項はあるけれど、それぞれに特色や魅力の違いがあるので、ひとつずつ振り返りながら、「謎解き」と「体験」の魅力と、それらを追求する意義について話していこうと思います。
🏨同じ謎を解く者たち
「コナン謎」の話からしましょうか。
コナンの映画は毎年春に公開されますが、最近はその映画を題材にしたリアル脱出ゲームが制作されています。今年も例の如く制作され、コナン好きでもあり、謎解き好きでもある僕は、中学時代の親友を連れて参加しにいきました。
今回のコナン謎でキーになってくるのは、「光」と「影」でした。懐中電灯の光で照らして謎を解いたり、積み木を並べて影をつくったりしたんです。最初から最後までそのコンセプトは貫かれていて、結局最後の謎までは解けませんでしたが、解説を聴いて、悔しさを滲ませました。
それは、僕と一緒に挑戦した親友もそうだし、そのとき初めましての3人組もそう。共に謎を解いてきたからこそ、ひとつひとつ謎が解かれる度に歓喜したし、謎に躓く度に焦ったし、解説を聴いて「うわ~」と唸ったんです。
謎を解くからこそ生まれる絆が、そこにはあるんですよね。
🏨謎を解くからこそ生まれる絆
僕は元々ミステリーやパズルが好きな人だから、それはもちろん楽しめるんだけれど、今や全国津々浦々どこでも謎解きイベントはやっているし、かなり市民権を得るようになったコンテンツですから、普段はミステリーやパズルに疎くても興味を持って参加する層がいるといえます。
実際、コナン謎で一緒になった3人組は、コナンの映画から入ったそうで、謎解き自体は初めて参加したとのこと。そういえば、去年のコナン謎でも似たような場面に出くわしました。
一連の流れを踏まえると、とある結論に辿り着きます。「謎解きにおいて、謎が解けるかどうかはあまり重要ではない」ということです。
もちろん、謎を解けたら嬉しいです。達成感ははんぱないです。しかし、たとえ謎が解けなくても、謎を解くという同じ目的のために協力して、あれやこれれやと議論して、ひとつずつ謎を解き明かしていったという過程が、謎解きの満足度の正体だと思うのです。
謎解きにおいていちばん満足度が低くなるのは、謎が解けず失敗、かつ、その悔しさと苦しみをひとりで味わうときでしょう。
そもそもなかなか初めましての人と一緒に何かを成し遂げようとすることって普段の日常生活ではなかなかないじゃないですか。そこに謎を解くという目的がひとつ置かれるだけで手を取り合うようになるわけですから、僕らが謎解きに惹かれる理由のひとつは「出逢い」や「交流」といっても過言ではありませんね。
実際、先日僕が手掛けた泊まれる謎解き『花火の幽霊~木の家ゲストハウスからの脱出~』でも、初めましての人が手を取り合って謎を解いていく景色は見ることができたし、事後アンケートでは、そこに楽しさを見出してくれた参加者の声もありました。
僕が自分の職場である木の家ゲストハウスで謎解きイベントをやろうと言い出したのも、そもそもゲストハウスが「交流の時間」や「一期一会の出逢い」の詰まった場所であるからで、親和性が高いと思ったからでした。
とにもかくにも、自然と仲間が見つかって孤独を消してくれる場としての魅力が謎解きイベントには含まれていて、それを改めて実感することができたよという話でした。
予想はしていたのですが、全然書き足りません(笑)
まだまだ「謎解き」と「体験」について書き残しておきたいことはたくさんあるので、明日以降もこのシリーズが続きますのでご容赦ください。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
20241011 横山黎