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ショウセツメインデス

実験作3

「何すれば良いんだっけ」 窓の外見ながら、私はそんな独り言を言い始めた。 雨だった。二階の自室から眺める景色は、薄暗い雨の街。その一端に、小さなブリキの玩具が見...

試験作

けだるい夢を見た。 私が朝起きると、居る筈の無い妻が隣にいた。 見るからに病弱な女だ。やせ細った頬に、華奢な首に、首周りのよれた寝巻のTシャツの間から見える鎖骨...

試験作1

2007年 2月2�ゑスコ四日 すいgasう 今日は朝から、子供の頃の事を思い出していた。 今でも鮮明に思い出せるあの夏の終わりに僕はうずくまり、一ミリも動こうとしなかっ...

サテライトメモリー

サテイライトメモリー1 仮に、一人の人間の生活が完全なパターン化が成されたとしたら、それほど心安らかなことはないだろう。 人間は生まれつき不完全にできている...

『玩具』

その昔、東京は板橋区の外れ。赤羽駅に程近い、北区との境に位置する丘陵地帯には、貧乏人の巣食う長屋の屋根やら、赤茶色のあばら家が折り重なっており、それらが陰鬱とし...

旅行鞄

それは、墨汁を垂らした水の中を歩いている様な、濃厚で、まるで先の見えぬ夜だった。  何時の間にか月も隠れ、雲が出ているのか、真っ暗な夜空には一欠けらの光すら無い...