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映画『君の名は』感想

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過去の感想文を投稿する記事【109】

 『君の名は。』ではなく、『君の名は』の感想文です。

「。」←これがあるかどうかの違いです。
『君の名は。』は新海誠監督のアニメ映画。
『君の名は』は大庭秀雄監督、佐田啓二主演の三部作の映画です

 どうぞ誤解無きよう……とは言いつつ、勘違いされること前提の感想文を当時書いていました笑。

 昨日、新海誠監督の映画『天気の子』感想文を投稿した際に思い出したので投稿。たしか『君の名は。』が話題になった時期に、興味本位で観た覚えがあります。だからもう7年くらい前? 学生の頃の感想文です。

 よければどうぞー。


冗談半分で鑑賞


「もう“君の名は。”観た?」
「あー観た観た、佐田啓二が出てるやつでしょ?」

……というボケを返したいが為だけに観た本作。「…え?」という反応が見たくて、もう十回以上は言ったかな笑。観ようと思った動機こそ不純でしたが、一応、感想を書いてみようかと。


 この物語で描かれている一般の男性像がリアルだとしたら、当時の世の女性たちにとって、佐田啓二が演じる後宮という男はとても鮮烈に映ったに違いありません。他の有象無象の野郎共とは一味違う人に出会った、という感じ。

 なかなか良い例えが出てこないんですけど、子供の頃に伯父に借りた西部劇映画のVHSで、ジュリアーノ・ジェンマを初めて観た時のことを何となく思い出してしまいました。チャールズ・ブロンソンやスティーブ・マックィーンのように “強さ溢れるカッコイイ” が当然だった西部劇の世界に颯爽と現れた彼は、当時の自分にとっては、一味違うカッコ良さを持った主人公に見えた想い出があります。

 ……そんな感じに近いのかな? 決してマックィーン達が有象無象だ、と言っている訳ではありませんよ、断じて。でも、今まで観てきたどんな男とも違う、という感じが言いたくて、こんな話をしてみました。


 そんな後宮との出会い。及び再会の地である数寄屋橋のシーンで必ずスモークや霧がかかっているのも、彼をより魅力的に映した理由なのだと思います。

 原作のラジオドラマとの相違はわかりませんけど、当時『君の名は』がラジオで流れる時間になると女湯がいつも空になっていたとか。それって、当時の女性たちも、旧態依然とした考え方や風潮に不満や苦悩を感じていて、この物語に救いや癒しを求めていたってことなんじゃないかな。そうでなきゃ、二人の恋路をあの手この手で邪魔をし、三部に亘って引き延ばせはしないはず。多くの女性たちが当時の、或いは過去の自身と主人公・マチコ(岸惠子)を重ね合わせ、二人のことを応援したくなるような構成だったからこそヒットしたような気がします。

 もっと言えば、マチコと後宮のことばかりを意識させるような本作が、全編に亘り、且つトドメの如く締め括りのシーンにおいてまで、ロマンスの光の裏には必ず影が存在することをも漏らさずに描いていることも、多くの女性の心を掴んだ要因なのかもしれません。ついでみたいになっちゃったけど、だからこそ “マチコ巻き” という流行も生まれたのかも笑。


 古い作品ってどうにも敬遠されがちなので、「何かオススメの映画は?」なんて尋ねられても白黒時代の映画は滅多なことでもない限りオススメしません。あくまで、僕の同世代の友人・知り合いにはね。
 でも、今の時代に観るからこそこうやって気付けるものがあるから、たまに古い映画を漁ってみるのも楽しい。



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