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映画『キングスマン:ゴールデン・サークル』感想

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PG-12指定


過去の感想文を投稿する記事【69】

 先日、映画『キングスマン:ファースト・エージェント』感想文を投稿しましたが、本日はその前作、映画『キングスマン』シリーズの二作目となる『キングスマン:ゴールデン・サークル』の感想文を投稿しますー。

 ……本作のは見つかったから投稿できたのですが、一作目の感想文が見当たらないんですよね笑。まぁいっか。


高級食材 ✖ ジャンクフード?


 マシュー・ヴォーン監督作品を観たことがある方にとってはお馴染みかもしれませんが、前作然り、『キック・アス』シリーズ然り、既存のポップミュージックにのせて激しいアクションを描くシーンがホントに素敵。大好きです。シリアスなんかクソくらえとでも思っているのかな笑? セットや衣装など、お金が掛かっていることが一目でわかる出来栄えなのに、ちょっとB級感が出ちゃいそうなこの味付けを加えることに苦手意識が出てしまう人も居るかもしれませんが、これこそが本シリーズ最大の魅力のうちの一つ。

 前作も同様でしたが、実は物語自体には然して重要ではないものの、とても印象的なハンバーガーの食事シーンが必ず出てきていた本シリーズですが、まさしくこの『キングスマン』においてはB級にシフトする味付けはまさしく象徴とも呼べるものなんじゃないでしょうか。僕は作品全体を通して感じられるこの “高級食材を使ったジャンクフード感” が堪らなく好きなのです。(表現合ってるのかな?)



 シリーズ二作目となる本作は「一見さんお断り」とまでは言わないけれど、前作での出来事に触れるシーンがあまりにも多く、そしてそれがあってこその展開も多々見受けられるので、前作を観た上での鑑賞をお勧めしたいです。しかし、清々しいまでに前作の流れを汲んでいる本作には、それに見合う演出がいっぱい隠れています。

 例えば、エグジー(タロン・エジャトン)がハリー(コリン・ファース)の部屋にノックをせずに入るシーン。前作でも同じ流れで2人の立ち位置などの構図も同様のシーンがあったのですが、前作では「ノックはどうした」と紳士としてのマナーを諭してくれたハリーが、本作では何も言ってこない。同じ構図でも設定や状況の違いで、時間経過によって生まれた変化を、反復する描写によって明白に示してくれる。しかもこの反復・変化という見せ方を、同じ作品の中ではなく、シリーズをまたいで用いているんです。挙げれば切りがないのですが、B級のフリしておいて、こういうA級な演出が隠れているのもまた大きな魅力なんじゃないかな。



 ポスターやらCMなどで見受けられた「秒でアガる」のキャッチコピーそのままに、開始早々見応え抜群のアクションがある本作。プリンスの『Let's Go Crazy』が流れてくることで、「前作に続き、今回もイカれていくぜ!」みたいな宣言にも感じられて笑、これだけでテンションが上がってくる。

 それ故、アクションシーンの前兆があると、ワクワクという期待にも似た緊張が走ります……「Manners maketh man.」つってさ! ですが面白いことに本作ではスカしを入れてくる。いわゆる “緊張と緩和” のお手本のような流れ。さらに先述の “シリーズをまたいでの反復と変化” も重なり、コメディ的面白さが大きく加わった印象もありました。

 とはいえ、アクションを期待していたもんだから、大なり小なり物足りなくなってしまいかねません。しかしここでのフラストレーションを回収してくれるアクションが後半に控えているので心配は御無用です。プリンスだけではなく、皆が知っているような名曲がシーンを彩ることもあったし、前作以上に画面が縦に持っていかれるようなアクションも目立っていたのもあり、音響、映像共にIMAXで観た甲斐があったというものです。


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