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映画『デッドプール』感想

予告編
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R-15+指定


過去の感想文を投稿する記事【113】

 素敵な画像があったのでサムネとして拝借。

 ここ数日『X-MEN』関連の感想文を投稿していたので、本作も投稿しようかと。公開当時だから、もう7年くらい前?の感想ですが、よければどうぞー。

 そういえば何故か『デッドプール2』の感想文のデータが見つからないんですよね……どこいったんだろ?


許されし者


 たとえ話なんですけど、「リアルなんてドブに放り投げたったぜー」みたいな茶番劇とか、CGがちょっと(敢えて?)古クサいだとか。ビッグタイトルでそんなん見せられたらガッカリすること請け合いですけど、逆にそういうチープな面白さが許容されている傑作があることもまた事実。ある意味、“許された” というか何というか。そんな驚異的な強みを持つ者ってなかなか少ない気がします。

 さて本題。こんな話をしているのですから、もちろん本作にも “許された者” が居るんですど、それは監督でも俳優でもなく、何を隠そう主人公・デッドプールその人。本来、彼の素行や振る舞いはいわゆる不埒な悪行三昧と言われそうなものですが、彼なら許せる、彼だからこそ許せる。それが本作最大の魅力。

 まぁ実際、許す/許さないは人それぞれだからアレだけど笑、その基準は彼を可愛いと思えるか否か。口数は減らねぇし自己中心的な言動ばかりなウェイド(ライアン・レイノルズ)をどう愛せ?と言われるとちょっと困っちゃうけど、例えば圧倒的に他人の目を気にしていないにも関わらず、惚れた女の子の前じゃ醜い素顔を出したくないとか思っちゃう辺りなんて正にって感じ。

 本作はR-15+指定。下ネタもバイオレンスな描写もひっきりなしに飛び交うけれど、当の本人の思考回路、及び行動原理は子供のままなんです。空気を読むとかお約束を守るとか、そんな大人の事情に左右されない姿が、僕は大好きになってしまったんです。


 各方面でこの言葉が出ていますけど、本作は「第四の壁」を飛び越えた演出が多々あります。随分話題になったようですが、実はこれ自体は特に珍しいことではなく、観客に何かを伝える手段として用いることは過去にも色んな作品で見受けられました。

 しかし今回の第四の壁の件は一味違うんじゃないかと。皆さんはいつ頃からでしょうかね、映画でもショーでもヒーロー作品を “観に行く” ようになったのは。子供の頃って “会いに行って” ませんでしたか? まぁ他の人はどうか知りませんが、僕にとってこの映画は “ウェイドに会いに行ける時間(場所)” なんです。壁越しにセリフを投げ掛けるというより、壁を越えて “会話=会って、話し掛けてくれている” ような印象が大きい。だからこそいわゆる「映画のお約束」を裏切ることも、ぶっ飛んだ展開も笑って許せる。静かで有名な日本の映画館が笑いに包まれていたのだから、彼のおちゃめを愛する人がたくさん居たというこれ以上ない証拠です。


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