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映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』感想

予告編
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過去の感想文を投稿する記事【88】

アメリカには、スーパーマンがいる…

スパイダーマンがいる…
 
だがインドには…
 
パッドマンがいる!


 ……公開はおよそ5年ほど前。その当時目にした予告編動画の冒頭で流れたこの言葉に惹かれて、劇場に観に行ったのを覚えています。

 ここ最近、DC映画の感想文を投稿することが多かったのもあってか、なんとなく思い出したので投稿。

 公開当時の感想文ですが、よければどうぞー。



偏見をぶっ飛ばす


 子供の頃は、だいたいカレーとかヨガ。学生の頃は、サンダー・ピチャイやら有名人の存在の影響で、ITが盛んだとか超グローバル化だとか……。インドのイメージが凝り固まっていたのが僕の悪い癖。そして未だに直っていなかったのだと猛省。

実は最近になってもこんな問題を抱えていただなんて全く知らず、もっと昔の話だと思っていました。やはりインドは大きい。そしてそんな大国の女性たちを救ったこの男・ラクシュミ(アクシャイ・クマール)には頭が下がるばかりです。

 簡単に知識を手に入れられる世の中だから、“ただ知っているだけ” なのにも関わらずついつい “わかっている” 気になってしまっていました。ここまで深刻に、真剣に考え向き合ったことが今まで一度だってあっただろうかと思う。この男は本当にかっこいい、尊敬させられる。本作を観た方なら御承知の通り、それは思考や発想、その功績も然ることながら、何よりもその姿勢に対しての話。多くの男性諸氏は、この映画を観た方が良い!笑



 物語の終盤、彼の愛嬌がたっぷり織り交ぜられた演説があります。予告編でもちらりと流れていましたが、ここで彼が口にする言葉の数々が全てを物語っている。本作の全てがこの演説に向けて集約されて構成されているかのように。

その詳細は是非とも皆様ご自身の目で覧になって頂きたいのですが、ここでの彼の演説は本当に素敵。物語の中盤で、かのバッチャンも同様に事の深刻さについて演説する場面があるものの、ラクシュミのそれには一層大きなパワーがある気がします。拙いけれど、だからこそ真っ直ぐ届く。小難しさなど一切無い。シンプルな想いが彼を動かしていたのだと再認識できる場面。まぁその愚直さ故に様々な問題にもぶつかるのですが笑。



 村社会において、それも本件のような事態に関してはより一層困難が付き物。間違いを正さんとする姿は我々から見ればかっこいい正義の行いでも、慣習や慣例の中でのみ生まれ育った人々からすれば異端も甚だしい。「村社会だから……」などと簡単に片付けてしまいたくなりますが、これは人類が誕生してから未だ消滅し得ない “差別” や “迫害” だってほぼ一緒なんじゃないかと思う。それぐらい、人間にとって未知や異端に相対するという行為は忌み嫌い、拒絶するもの。そういった逆風に一歩踏み込み、タブーに立ち向かえるのはラクシュミの中に揺るぎない信念があることの証。だから彼をかっこいいと思える。自分だったら、是非を問わず多数派に迎合してしまいそうです。


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