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猫が飼えたら(1)

猫との出会い

子供の頃、実家の近所に昔ながらの駄菓子屋さんがあった。
そこは1匹の茶トラの猫を飼っていて、名前はもう覚えていない。田舎なので、当然のように放し飼いをしていて、よく我が家の庭にも遊びに来ていた。それどころか、我が家の中にも度々上がり込んで日向ぼっこしていた。

皆さんは、自分の子供の頃の写真で特に覚えている1枚というものはあるだろうか。私はどのアルバムに残っているかわからないその1枚を思い出す。その名前を忘れてしまった猫が我が家に上がり込んでいるときに撮った私とのツーショット。
きっとこれが私と猫の最初の出会いで、好きになるきっかけだったと思う。

親戚の猫

我が家では同居する祖父が子供の頃いろんな動物を飼ったことがあったが、死んでしまうのがとても悲しかった、という理由で、鳥も犬も猫も飼うことができなかった。それでも、親戚には猫を飼っている家があり、猫会いたさに5歳で親戚の家に一人でお泊りすることもあった、と親から聞いた。それももうほとんど覚えていない。
その親戚の家の猫は、どうしても猫に触りたい私を威嚇し、ひっかき噛み付いたらしいが、私は泣きながらもそれでも果敢に挑んでいたらしい。我ながら恐ろしい猫への執念…。

そんな事があって

猫はいつも私の近くにあって、手の届かない存在だった。
いつかいつか猫を好きな私が、猫ともっと近くにいることができたら。それを人生の目標に掲げることにした。大ぴらに話すのは気が引けたので、もちろん心のなかで。




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