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Ray
2023年4月19日 17:45
赤白い大きな炎——、それは公園の中央で発火していた。夜の公園はたちまちにその大きな炎で照らされている。レイナは口をあんぐりとしたまま、突っ立ったまま、動けなかった。キャンプファイヤーでもここまで明るくはならないだろう。しかし、その炎は、思いのほか、すぐに弱まっていき、たちまちに小さくなっていってしまった。やがて炎が消えてしまうと、発火していた場所からは白い煙が霧のように出ていた。夜の公
2023年4月19日 13:01
「は……それ……本気で言ってる?」「うん……ごめん……だから俺のことは……もう忘れてほしい」「え……ちょちょちょっと待って……好きな人って……誰よ?」「いや……お前に言っても知らないやつだから……」「……あ、そう」レイナはだんだんスマホを握る手の力が抜けてくる感覚を覚えた。缶ビールを握っている左腕の手首にかかったコンビニの袋さえ、重く感じた。その袋にはつまみに買った唐揚げが入ってい