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『完全焚火マニュアル』レビュー

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『完全焚火マニュアル』

Fielder編集部(編)

焚火マニュアルかー。ゆるキャン△流行ってるもんねー。ふつーに焚火の火の付け方とか、薪の組み合わせ方とか書いてある本なんだろーなー。って最初おもっていましたがとんでもないw (もちろんそれも書いてありますが)

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「完全」と書いてあるだけあって、まずは「燃える」という根本的なところを科学的に押さえています。

「木に火を近づけたらふつー燃えるじゃん」だなんて、単純なことではなかったんですね。(知りませんでした)

木という「燃料」を加熱することで、可燃性ガスが発生して、そのガスと酸素が結びつき急激に反応して熱が生まれ、燃焼する。そしてここで発生した熱によってまた木という燃料からガスが発生し……というサイクルを効率よくおこなうこと。それが「焚火」である。

と。

そういう基本をまず解説してから、

・どうやって酸素を送り込むか
・どうやって燃料をガス化させるか
・どうやって熱を燃料に加えるか

という三つのポイントを掘り下げ、いろいろなパターンの薪の組み方を紹介し、説明されています。

これはほんとに理屈からよくわかります。

そしてそして、

焚火の種類や燃やし方等の解説だけではなく、もはや焚火じゃないじゃないこれ? というような内容までがっつり紹介w

冬期の野宿のしかた(越冬用!?)や、短期用のシェルターのつくりかた、さらにはうっかり大量に捕れてしまった(どうやって!?)ジビエ肉の保存・調理のしかたなどなどw

焚火を中心としたサバイバルマニュアルですよこれ!!

ぜんぜんゆるキャン△ってレベルじゃありません!(ゆるキャン△なんてどこにも書いてないけれどw)

改めて表紙を見てみたら、
「火熾しから焚火の構築、実用に至るまで
 ホモ・サピエンスの英知を徹底解説
と書かれています。
火を使い、火を作り出すことが動物と人間を分けているとするならば、確かに焚火こそはホモ・サピエンスの英知なのですね。

ヒトをヒトとする、ヒトを象徴する大きなチカラを暴走させずに制御して上手く使いこなす、そのためのマニュアルということなのでしょう。
(ちょっぴり男のロマン方向ばかりに向いて編集されている気もしますがw)

なんにせよ、焚火してみたいけれどうまく火がつけられないのよねーぐらいの(私のような)初心者から、ブッシュクラフト当然。野山に分け入り薪をとりつつ万の事に使いける玄人志向な人にまでおすすめの完全焚火マニュアルでした。

※でも、地面に対して与える焚火の熱のダメージについては本書では触れられていなかった気がするので、その点は注意です。そして、もちろん火あそびは危険な行為です。(たぶん基本的な事柄過ぎて本書では書かれていなかったのだと思いますが)山火事とか恐ろしいことも実際に起こりえますので、十分安全に注意して、焚火は正しい場所で正しく楽しみましょう。

―――

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