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運命と私

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運命には逆らえない。運命に翻弄されながら生きた女性の一生。
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#引越し

母親(世界と私38)

母親(世界と私38)

私は母親になった。

母親だからしっかりしないといけない!
という思いが強かった。
そして子供中心の生活を13年続けていた。

ママさんの集まりに参加して、
学校の行事に参加して、
学校の役員も引き受けた。

そんな毎日で楽しい?と聞かれたら、
正直、楽しいとは言えない、
でも、
これが私の日常でこれが母親としての私の役目だからしかたがない、
私はいつも自分にそう言い聞かせていた。

上の子が中学

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引越し(世界と私1)

引越し(世界と私1)

新しい生活が始まり、
1ヵ月が過ぎた。

引越しは本当に面倒。

引越しというと春を想像するけど、
今は12月。

2人の荷物を整理するのは大変
どうにか年内には片付けたい。

そしてまだ私たちは籍を入れていなかった。

私は川崎海月(みづき)31歳。

1ヵ月前にこのマンションに引っ越して来た。

彼氏は北沢祐一(ゆういち)32歳。

製薬会社で働いている。

色々なことがあったけど、
ついに私

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運命と私120(やっと最終回)

運命と私120(やっと最終回)

三日月のネックレスのことを祐一言ってた・・・
私はネックレスを付けた、
祐一そんなこと気にしてたなんて・・・
私はアクセサリーは苦手で身に着けないだけなのに。

引越しの準備は明日、続きをやることにして、
寝る準備をした。

電気を消すと外が明るかった。

カーテンを開けると大きな満月が見えた。

この窓から見る最後の満月。

もう11月になる。

1年前まで不倫をしていて、
現実から目を背けてい

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運命と私119(三日月)

運命と私119(三日月)

今日が最後の出社。

10月で仕事を辞める。

「寿退社」

なんか言葉が古臭いけど、
一番いい退職方法だ。

花束をもらって、
挨拶をしてと、
何かの儀式のようなお決まりの一連の流れをこなして、
私はみんなに挨拶をした。

中谷は寂しそうだった、
「川崎さんがいなくなったら、さみしいです、
誰と話したらいいんですか?」

「新しい人が入って来るから、
その人と仲良くしたら?」

「そんな~他人事

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運命と私118( 前進)

運命と私118( 前進)

あの事件のあとから私たちの関係も変わった。

お互い自分の思っていることが言えるようになった。

「みづき、オレと一緒に暮らさない?」

「えっ?」

「みづきとずっと一緒にいたいから。」

「そうだよね・・・」

私たちは結婚に向けて何度も話し合った。

私は祐一の両親にも挨拶をして、
だんだん結婚が現実となって来た。

プロポーズは祐一らしいベタな夜景の綺麗な公園でのプロポーズだった。

プロ

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