女の朝パート7

スタバの椅子に女が座った。

女は、

女が当然のようにスマフォを向け、買ってきたそれの写真をとると思っていた。

が、今日はそうはしなかった。

この時、女の心臓は一瞬ドキッとした。

が、次の瞬間にはチクッとした。

勝手な決めつけは良くなかった。

一体何の根拠があってそう思って仕舞ったのだろう?

自らの足で歩んできたこのスタバで女が何をしようとそれは自由なはずだ。

スタバのお客様として、スタバの椅子に大人しく座っているだけ、この先もスタバでスタバの珈琲を飲み続けられるのは確かなのだから。



だけどワタシは知っているつもりよ。

女はこの時驚いた。

思いがけない女の声に、

半身のけ反りそうになりながらも、

その声の出所を探したい好奇心が、も同時に沸いて仕舞った事に。


目に移るもの全てが真実ではないの。

それに女がスタバまで向かう歩みの中には、壮絶で悲しいストーリーがあるのかもしれないのだから。。。


ここで一旦女の声が途切れる。

女は、この時、さっきまで明るかったスタバの店内が一変し、どんよりとした空気が立ち込めた気配をを感じた。

事実、実際にこの目で見た訳ではから証拠はないのだけれど軽く身震いが起きてしまった。

ただ、この耳が確かであれば、

椅子に座ったあの瞬間に、女は、お帰りなさいと、呟いた。


お帰りなさい?

写メからじゃないの?


女は、気持ちを切り替えようと、

肺を大きく膨らませ深呼吸をする事にした。

しかし、何度試みてもうまくいかなかった。

やればやるほど蟻地獄にはまってゆきそうで、心のモヤモヤは一層膨らんでゆく。

一体ナニがワタシを支配し恐れる必要があったのだろう?

何度心が押し潰されそうになったかはもう計り知れない。

苦しかった。

突拍子もなく発狂もし、このまま、、、。割愛。

だから、女は、ある時を機に、そんなものは、はなからなかったのだと諦めをつける事にした。

悲しいかな。

しかし自分を守る為には仕方がないと判断した。

差もなく場、、永遠にそのループから抜けだせなくなるかもしれないし、もしくわそこに居心地の良さを覚えて仕舞うから。。

それもりも、

以前に比べ大分生きやすくなり、愉しくて仕方がない事は確かな事である。

ただ依然として再発は恐れ多い。

証拠もないし知る人もいないけれど。




暗転


ワタシは知っているつもりよ。

又、女の声が始まった。

女は、又いつもの幻聴だと思い知らんぷりをした。


椅子に座ったあなたは、いつものように面白くとも何ともない写メを撮り窓の外に拡がる空を意味もなくぼけっと眺め始める。


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