女の朝パート27
7月13日土曜日。
ここはJR 東日本山手線沿いにある田端駅の、
駅ビルのアトレ2階にあるスタバである。
時刻が9時を回った頃、
がらがらを転がしながら女がやってきた。
車を路肩に寄せるように、
女は自分のがらがらを椅子の側に寄せると再び歩きだす。
それから数分後、
買うもの買って椅子に座ると買ってきた物の写メを撮ったのだった。
暗転
なに食わぬ顔で女を眺めていた女は、
それを確認するとスケジュール帳に視線を落とし、今日の予定を確認することにした。
レッスン四本。移動は三ヶ所。その間にミーティング。これも3件。そして、、、
女は嬉しかった。
女は目の前にあるプラスチックカップを掴むと、
緑色のストローを口に加える。
春の甘い空気を吸い込むかのように、
女はアイスコーヒーを吸い込んだ。
甘い香りが女の鼻を刺激する。
かと思ったらその次は女の耳が音をキャッチする。
およそ1秒から6秒。
アイスコーヒーは女の口腔、女の咽頭、女の食道と言う順番で流れ落ちると、僅か数秒で女の胃袋におさまったのだ。
暗転
女はストローをくわえたままの姿勢でガラス窓の外に拡がる景色を眺めていた。
射し込む光は柔らかかったが、
女の気持ちなんてどうでも良いのよと言わんばかりの態度で始終沈黙を貫いていた。
女は空を見上げながら暫し空想をする。
アイスコーヒーは冷たい。
アイスコーヒーは茶色い。
アイスコーヒーは液体。
正直どうでも良かった。
何故ならば、、、、、
完。
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